南アフリカに遠征しているサンウルブズは現地時間17日、プレトリアのロフタスヴァースフェルドでスーパーラグビー第4節をブルズと戦い、21−34で敗れた。相手が後半早々にレッドカードをもらい14人となったが、数的有利を活かせなかった。
サンウルブズはこれで0勝4敗(勝点1)、ブルズは今季初勝利で1勝2敗(勝点5)となった。
PGで先制したサンウルブズは、前半10分に相手のドライビングモールに耐えるも、直後、自陣深くでのスクラムからボールを出したSH内田啓介とレシーバーのCTBティモシー・ラファエレの呼吸が合わず、落球を拾われてブルズのCTBヤン・サーフォンテインにトライを許した。
ブルズはさらに29分、ラインアウトからモールで押し込みリードを広げる。
それでもサンウルブズはSOヘイデン・クリップスのショットで得点を重ね、前半終了前には、相手のタッチキックミスからカウンターを仕掛け、WTB福岡堅樹が自陣から快足を飛ばしてゴール左に持ち込み(福岡はトライランキング1位タイの4トライ目)、14−17で折り返した。
後半のキックオフ直後、ブルズのFLレナルド・ボスマがサンウルブズ主将のFLエドワード・カークへタックルにいった際、首もとにスイングアームしていたことが確認され、レッドカード。ブルズは後半の40分を14人で戦うこととなり、サンウルブズに流れが傾くかと思われた。
しかし、優勝3回の経験があるブルズは慌てなかった。45分(後半5分)、ゴール前のフリーキックから攻めて、身長201センチ、体重122キロの大型LOジェイソン・ジェンキンズがゴールに突っ込み、トライ。59分にはPGで加点し、リードを広げた。
61分に再びゴールラインを割ったLOジェンキンズがグラウンディング寸前に落球してファンをガッカリさせたものの、3分後、ブルズは敵陣でのラインアウト後、フラットパスをもらったCTBサーフォンテインが突破してWTB中鶴隆彰を振り切り、貴重な追加点を挙げた。
サンウルブズは70分に敵陣22メートルライン内でフェイズを重ね、FLカークがトライ。7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイント獲得を目指し、試合終了前にはCTB山中亮平がゲインしてゴールに迫り、最後はLOリアキ・モリがトライを挙げたかに思われたが、グラウンディング寸前のノックオンがTMOで確認され、13点差で惜敗となった。
なお、この試合ではFL徳永祥尭が途中出場でスーパーラグビーデビューを果たし、カウンターアタックでWTB福岡堅樹のトライを演出するなど活躍したFB江見翔太がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。
江見は「嬉しいですが、勝って選ばれたかったです。マン・オブ・ザ・マッチに値するプレーはできていないです。とにかく試合に勝てなかったことが悔しい。後半、相手が1人少なくなったにも関わらず、自分たちの細かいミスでチャンスを失い、相手に陣地を取られ、自陣でペナルティをしてしまい3点積み重ねられてしまいました。細かいミスを修正していかないと、このレベルでは勝利は難しいと感じています」とコメントした。
サンウルブズは次週(25日)、セカンドホームのシンガポールナショナルスタジアムで南アのストーマーズと対戦する。