ワールドラグビーセブンズシリーズ2016-17(男子)の第6ラウンド、バンクーバー(カナダ)大会が現地時間3月11日、12日に開催され、イングランドがカップ決勝で、シーズン総合ランキングで独走状態にあった南アフリカを19−7で下し、優勝した。イングランドは今季2冠目。
日本は16チーム中14位に終わった。しかし、残留争いのライバルであるロシアとの直接対決を21−0で制し、総合獲得ポイントの差を6に縮めている(ロシアは18点、日本は12点)。13位決定戦ではシリーズ総合7位につけていたスコットランド相手に健闘したが、延長の末、19−24で惜敗した。
プール戦で3連敗を喫した日本は大会最終日、下位チームによるチャレンジトロフィー戦に臨み、ウェールズに0−33で敗れた。
序盤、ゴールに迫りながらウェールズのしぶとい守りでボールを失い、カウンターを許して先制された。リズムを取り戻したウェールズは前半に1トライ追加。後半の立ち上がり、ディフェンスでプレッシャーをかけようとする日本に対し、ウェールズはじっくりとボールを回しながら壁に穴をあけて加点すると、その後も2トライを重ねて日本の挑戦を振り切った。
13位決定トーナメントにまわった日本は、その初戦でロシアと激突。
前半終了前、副島亀里ララボウ ラティアナラの力走で敵陣22メートルライン内に入り、最後はダラス・タタナがゴールに持ち込み7−0で折り返した。後半2分には、副島が2人のタックラーをハンドオフとパワーで振り切ってトライ。4分にも敵陣深くに入り、坂井克行の粘り強い前進から小澤大キャプテンのトライが生まれ、ライバルを下した。
最後の13位決定戦はスコットランドに敗れはしたが、残りの4大会へ期待が持てる健闘だった。
ワールドラグビーセブンズシリーズに今季初挑戦ながらメキメキ成長している九州共立大の中野将宏が、50メートルを5秒8で走るという俊足を活かして序盤に先制。すぐに同点にされたものの、6分、今度はパトリック・ステイリンがパワーでディフェンスを破り、日本は14−7で前半を終えた。
後半早々、スコットランドに5点を奪われたが、3分過ぎ、ハーフウェイ付近で中野からパスをもらった小澤がトップスピードで抜き去り、19−12とする。しかし5分、日本の出足の速いディフェンスをかわしたスコットランドがゴールに持ち込み、コンバージョンも決まって19−19、延長戦に突入した。
延長戦はコイントスで日本のキックオフとなり、ボールを確保したスコットランドが攻める側に。守りで激しくプレッシャーをかけた日本だがボールを奪い返すことはできず、1分40秒頃、スコットランドが左サイドをつないでゴールデントライを奪い、決着となった。
順位決定戦の全結果は以下のとおり。
次の第7ラウンドは、40年以上の歴史を持ち、セブンズシリーズのなかでも最も人気がある香港セブンズ。4週間後の4月7日に開幕する。
南アフリカを倒して優勝したイングランド(Photo: World Rugby / Martin Seras Lima)
<ワールドラグビーセブンズシリーズ 第6戦・バンクーバー大会 最終日結果>
▽カップ準々決勝(1〜8位)
・南アフリカ 36−7 カナダ
・アメリカ 14−12 アルゼンチン
・イングランド 14−12 NZ
・フィジー 28−10 オーストラリア
▽カップ準決勝
・南アフリカ 14−10 アメリカ
・イングランド 40−7 フィジー
▼カップ決勝(優勝決定戦)
・イングランド 19−7 南アフリカ
▼ブロンズ決勝(3位決定戦)
・フィジー 28−24 アメリカ
▽5位決定トーナメント準決勝
・アルゼンチン 12−5 カナダ
・ニュージーランド 21−0 オーストラリア
▼5位決定戦
・ニュージーランド 17−14 アルゼンチン
▽チャレンジトロフィー準々決勝(9〜16位)
・ケニア 19−17 スコットランド
・サモア 26−21 フランス
・チリ 10−0 ロシア
・ウェールズ 33−0 日本
▽チャレンジトロフィー準決勝
・サモア 26−7 ケニア
・ウェールズ 14−5 チリ
▼チャレンジトロフィー決勝(9位決定戦)
・ウェールズ 19−12 サモア
▽13位決定トーナメント準決勝
・スコットランド 28−21 フランス
・日本 21−0 ロシア
▼13位決定戦
・スコットランド 24−19 日本