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世界的スターのギタウが来季、日本でプレー!? サントリー入りが有力か

2017.01.28

トゥーロンでは欧州3連覇などに大きく貢献したマット・ギタウ(Photo: Getty Images)

 日本ラグビー界に新たな世界的スターがやって来るかもしれない。オーストラリアの『RUGBY.com.au』は28日、同国代表として103キャップを持ち、現在はフランスのトゥーロンに所属するCTB/SOマット・ギタウが今シーズンをもって同クラブを退団し、来季は日本のトップリーグでプレーすることが濃厚だと報じた。移籍先は、ブランビーズとオーストラリア代表でチームメイトだったジョージ・スミスがいる、サントリーサンゴリアスが有力視されてる。
 『RUGBY.com.au』によれば、今週、トゥーロンのムラド・ブジェラル会長が現地メディアに対して、ギタウが退団の意向を伝えてきたことを認め、「状況が好転しない限り、ギタウは日本に行くだろう」と語ったという。
 ギタウは昨年8月20日のニュージーランド代表戦で左足首を骨折し、長期リハビリを経て、最近、トゥーロンの戦列に復帰したばかり。チームは欧州チャンピオンズカップの準々決勝進出を決め、34歳の創造性豊かなプレーメーカーは王座奪還のキーマンとして期待されてる。
 母国でプレーしていた頃はブランビーズとフォースで活躍し、スーパーラグビーで2回優勝・104試合出場の経験を持つ。2011年にトゥーロンに移籍し、欧州チャンピオンズカップ(ハイネケンカップ時代を含む)3連覇と2013−2014シーズンのトップ14(フランス国内最高峰リーグ)制覇に大きく貢献した。
 ラグビー界屈指の高給取りといわれ、英国メディアの『ザ・テレグラフ』によれば、トゥーロンでの年俸は90万ポンド(約1億3000万円)。2014年にトゥーロンとオプション付きの2年契約を新たに結んだときは、「とてもハッピーだ。私は自分のキャリアをここで終えるだろう」と語っていた。
 しかし、状況は変わった。
 2011年、不調でワールドカップスコッドから落選し、失意のどん底で海を渡ったギタウだが、欧州での活躍が認められ、2015年にオーストラリア代表復帰。マイケル・チェイカ ヘッドコーチの期待に応えてワールドカップイングランド大会では6試合に先発、決勝では脳しんとうを起こして25分間しかプレーできなかったものの、準優勝に大きく貢献していた。
 ギタウのオーストラリア代表への思いは強く、クラブからの離脱を嫌がったトゥーロンのブジェラル会長に反対されながらも2016年のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)でゴールドジャージーを着、不運なことにニュージーランド戦で怪我したのだった。
 引退もささやかれた。が、彼はまだまだ、ブーツを脱ぐつもりはない。
 サントリー入りが有力視されているのは、ギタウのかつての恩師、エディー・ジョーンズ(現イングランド代表ヘッドコーチ)の存在が影響しているかもしれないと『RUGBY.com.au』は伝えている。ギタウをブランビーズの頃から知り、オーストラリア代表に導いたジョーンズはサントリーでも指揮をとったことがあり、両者を結び付けた可能性もある。別のオーストラリアの英雄、ジョージ・グレーガンもサントリーでプレーしたひとりだ。
 サントリー入りは公式発表されていないが、もし実現すれば、トップリーグ連覇へ大きな戦力獲得となる。
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