今年のジャパンラグビードリームマッチは福岡県北九州市で開催される。スーパーラグビーに挑むサンウルブズがプレシーズンマッチとして2月18日、ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチが指揮を執るトップリーグオールスターズと激突だ。
1月11日、サンウルブズのフィロ・ティアティア新ヘッドコーチと、同チームを運営するジャパンエスアールの渡瀬裕司CEOが福岡県の小川洋知事を表敬訪問した。小川知事は「新しく誕生する北九州スタジアムのこけら落としとして、われわれラグビーファンにとって夢のような試合がおこなわれる。県民の皆さんも大いに期待していると思う。すばらしいプレーが観られることをいまからワクワクしている」と語った。
サンウルブズは2月1日からチームとして始動する。福岡県の宗像市と北九州市で2週間プレシーズンを過ごすことも決まっており、「福岡県は自然が豊かで、非常においしく新鮮で安全な食べ物がたくさんある。事前キャンプをするには絶好の地だと思う」と知事が話すと、ティアティア ヘッドコーチはニッコリ笑った。
北九州でおこなうトップリーグオールスターズとの試合は、2月25日のスーパーラグビー開幕戦(vs. ハリケーンズ/東京・秩父宮ラグビー場)に向けてのセレクションとしても重要な試合だと指揮官は言う。
シーズンへの意気込みを訊かれると、「私はヨーロッパでもプレーしたことがあるが、スーパーラグビーは世界で最高のラグビーだと思っている。サンウルブズには期待がかかり、選手たちはたくさんプレッシャーを感じるだろうが、どれだけ早くチームとして一つになれるか、またどこへ向かって行くかというのをはっきりさせることが大事。ひとつ約束できるのは、全力を尽くしてトライをすることと、最高の準備をすること」と語った。
ティアティア ヘッドコーチは2日前におこなわれた全国大学選手権大会の決勝を観たという。サンウルブズに呼びたい選手はいたかという問いには、「帝京、東海、両チームともすごくいい試合をしたと思う。たくさんの選手が印象に残った。昨年6月に私は日本代表のコーチを務め、そのなかにいたリキ(松田力也/帝京大SO)も10番でプレーしていたが、すごくいいヤングプレーヤーだと思う。彼だけが唯一印象に残ったというわけではなく、あえて他に名前を挙げることはしないが、たくさんの選手が印象に残った。日本の大学ラグビーにはすごくいい選手がたくさんいて、興奮する」と語った。
新たにスコッドに加えるのは大学生かどうかはわからないが、早ければ来週中にも数人の追加招集選手を発表する予定だ。
今度のドリームマッチは、2019年のラグビーワールドカップ日本大会へ向けた機運醸成のためにも盛り上がりが期待される。同大会の開催地にも選ばれている福岡県の小川知事は、「大事なのはみんなの気持ちの高まり。そういう意味では、来月、サンウルブズがトップリーグオールスターズと試合をやっていただくことは大きなモメンタム(はずみ、推進力)になると思っている。これを機に、大いにラグビーを盛り上げていきたい」と語った。
福岡県庁の1階に設けられているラグビーコーナー(撮影:K.Takenaka)