東大阪市花園ラグビー場で開催されている第96回全国高校ラグビー大会は12月30日、2回戦が始まり、春の選抜大会、夏の7人制大会に続く今季3つ目の全国タイトルを狙う東福岡(福岡)は浜松工業(静岡)を139−0と圧倒した。Bシードの常翔学園(大阪第2)も2回戦突破。同じくBシードの國學院大學栃木(栃木)は日本航空石川(石川)と19−19で引き分け、抽選の結果、日本航空石川が3回戦進出となった。
高校日本代表候補11人を擁するタレントぞろいの東福岡。139得点は、佐賀工業(佐賀)が第80回大会で砺波(富山)相手に記録した137得点を上回り、大会新記録となった。
前半1分、敵陣深くでのスクラムからNO8福井翔大がタテを突き、つないで、キャプテンのLO箸本龍雅が先制した。平均体重100キロのFWは機動力もあり、抜群のスピードを持つBKも躍動。強靭なコンタクト、スキル、判断力、サポートにも優れ、計20トライ。
浜松工は後半早々にラインアウトモールでゴールに迫ったが、トライを奪うことはできなかった。
常翔学園は佐賀工のプレッシャーに耐えて3回戦進出(撮影:松本かおり)
常翔学園は佐賀工と対戦し、31−0と完封勝利。
佐賀工の激しいプレッシャーを受けてなかなかゴールラインを割れなかった常翔学園だが、前半23分、FWの連続攻撃で前進したあと左サイドのWTB勝又佑介にふって壁をこじ開け、先制。27分にはFB池島龍門がハーフウェイから抜けて鮮やかに防御網を切り裂き、14−0で前半を終えた。
ペースをつかんだ常翔学園は後半早々、ラックから持ち出したSH前田翔哉が斜めに好走して追加点。その後も2トライを追加してリードを広げ、堅守は佐賀工に得点を許さなかった。
互いに一歩も譲らない熱戦となった日本航空石川×國學院栃木(撮影:松本かおり)
日本航空石川×國學院栃木は接戦となり、試合で勝ち負けはつかなかった。
先制したのは日本航空石川。前半9分、ルーズボールをSH藤原忍が足にかけてインゴールに転がし、押さえてトライとなった。対する國學院栃木は26分にFWのパワープレーでトライを奪い返したが、前半終了前、日本航空石川が粘り強くつないでSO河井優がゴールラインを割り、日本航空石川の5点リードで前半を終えた。
追う國學院栃木は後半12分、敵陣深くで相手にプレッシャーをかけてターンオーバーすると、またもFWにこだわってFL藤牧拓真がインゴールに押さえ、コンバージョン成功で逆転。
しかし日本航空石川は17分にゴールに迫ると、PR大倉豊がNO8アシペリ・モアラの後押しを受けて突っ込み、トライ。キック成功で19−14とした。
だが、國學院栃木は残り時間2分を切った試合終了間際、相手のランアウト失敗からボールを確保してBK展開し、WTB堀井拓哉が同点トライを挙げる。しかし、コンバージョンキックは外れて19−19でノーサイドとなり、抽選の結果、日本航空石川が3回戦進出となった。