2016−2017シーズンのワールドラグビーセブンズシリーズ(男子)が12月2日にドバイでキックオフとなり、ダミアン・カラウナ新ヘッドコーチのもとで船出した7人制日本代表は、ドバイセブンズ初日のプール戦を3戦全敗で終えた。
日本はプールDの最下位となってチャレンジトロフィートーナメントへ進むこととなり、3日におこなわれる同準々決勝ではアルゼンチンと対戦する。
今夏のリオ五輪で4位の快挙を遂げた選手は1人もいない。トップリーガーは新キャプテンの鶴ヶ?好昭(パナソニック)と小澤大(トヨタ自動車)の2人のみで、遠征メンバーの多くは大学生(6人)とトップイーストでプレーする外国出身選手たち。ワールドセブンズシリーズ経験者は、鶴ヶ?と小澤、それにジェイミー・ヘンリー(PSIスーパーソニックス)だけという若いチームだ。
カラウナ体制での初陣。新生ジャパンの挑戦は始まったばかりで、初勝利を手にすることはできなかったが、第1戦では昨季総合4位の強豪オーストラリア相手に、14−19と競った。
開始1分、接点でターンオーバーされ失点したものの、6分過ぎ、小澤が個人技で防御網を切り裂いてゴールに持ち込み、コンバージョン成功で逆転した。だが、前半終了前に敵陣でのロストボールからカンターアタックされ、7−12で折り返す。
日本のディフェンスはまだ十分に整備されておらず、後半早々にもオーストラリアにトライを許した。
しかし4分、レオン・エリソン(ヤクルト)からのキックパスを小澤がインゴールで押さえ、14−19と5点差に詰める。そして残り時間1分を切り、敵陣22メートルライン内でラインアウトとなった日本。だが、展開しようとした矢先、パトリック・ステイリン(日本IBM)のノックオンで好機を逃し、初戦は惜敗となった。
続く2試合は、ケニアとフランスにリオのリベンジを食らった。
リオ五輪のプール戦以来の対決となったケニアには、7−17で敗れた。
序盤にパスを乱しカウンターで先制された日本は、前半5分にエリソンのトライとキック成功で逆転したが、7−5で迎えた後半の2分過ぎ、自陣22メートルラインから突破されてゲームをひっくり返された。ケニアは5分にもゴール前のFKから速攻でトライを奪い、若い日本チームを退けた。
国際舞台の経験者が少ない日本は、この日3試合目となったフランス戦は疲労がたまっていたか、0−35と完敗。
キックオフボールを確保され開始10秒で先制を許し、好走してもサポートが遅れてカウンターアタックされ、結局5トライを奪われている。リオ五輪の準々決勝で日本に屈したフランスだが、この試合では堅い守りも光り、日本はゴールラインを割ることができなかった。
ワールドラグビーセブンズシリーズは今季から、男子・女子大会ともに金・銀・銅メダルの表彰が導入される。いままでのカップ、プレート、ボウル、シールドトーナメント形式に代わり、今後は2トーナメント制を実施。各プールの上位2チームはメダル獲得を懸けたカップトーナメントに進出し、その他のチームは新しく導入された「チャレンジトロフィー」トーナメントで戦う。
オーストラリア戦で2本目のトライを決めた小澤大(撮影:出村謙知)
ケニア戦でゴールに持ち込むレオン・エリソン(撮影:出村謙知)