12月2日〜3日におこなわれる「HSBC ワールドラグビーセブンズシリーズ 2016-2017」の第1戦、ドバイ大会に臨む遠征メンバーが日本ラグビー協会から発表された(11月24日)。男子セブンズ日本代表の指揮官に就いたダミアン・カラウナ ヘッドコーチ(以下、HC)の初采配となる同大会。新しいチームカラーが浮かぶ戦いができるだろうか。
国内シーズンのクライマックスが近づきつつあるこの時期。トップリーグや大学トップチームのレギュラークラスを招集するのは難しい状況だ。2003年から2シーズン、サニックス(現・宗像サニックス)でプレーした経験があるカラウナHCは、その現実を理解した上で新しいポストを引き受けた。今回はセブンズ・アジアシリーズの映像チェックや国体でのパフォーマンス、トップイーストリーグなどの情報を材料に候補選手を選び、合宿を経て遠征メンバーを選んだ。
11月17日から東京、千葉でおこなわれた合宿中、同HCは選手たちの動きを見つめ、セブンズに必要なテクニックを練習し、チームスタイルの大枠を選手たちに伝えた。
「リオ五輪に出場した選手たちがさまざまな理由で今回はいないことは最初からわかっていました。だからいまは、(数少ない)経験ある選手と若い選手たちのバランスをとってチームを構成し、幅広いベース作りを進めていこうと思っています。合宿やツアーを通してセブンズ経験者を増やし、セブンズのスタンダードを上げていきたいですね」
セブンズNZ代表のアシスタントコーチを務めてきた経験と知識を注ぎ込む覚悟はできている。
「セブンズに必要な知識、テクニック、戦術はもちろん、栄養のとり方も含め、私が持っているものをツアー中も選手に伝え続け、世界と戦えるチームに近づけていきたい」
国内シーンが終わり経験豊富な選手も加わることができるようになったとき、その選手たちと今回のツアーに参加する選手、合宿参加選手たちが、より高いレベルで融合できるような準備を進めていきたい。
今季の男子セブンズ日本代表は、同シリーズをコアチームとして戦う。2020年の東京五輪でメダルを獲得するためには、このステージに立ち続けることは最低条件。そのためには国内シーズンと重なるこの時期、各大会で少しでもポイントを獲得するため、五輪資格のない外国出身人選手たちを多く起用するのもひとつの方策と考えている。
チームは11月27日、現地へ向けて出発する。
<ドバイセブンズ 遠征メンバー>
レオン・エリソン(ヤクルト)、小澤大(トヨタ自動車)、パトリック・ステイリン(日本IBM)、ダラス・タタナ(釜石シーウェイブス)、鶴ヶ崎好昭(主将/パナソニック)、鶴田桂樹(同志社大3年)、中孝祐(関西学院大1年)、中尾隼太(鹿児島大4年)、中野将宏(九州共立大3年)、韓尊文(流通経済大2年)、ジェイミー・ヘンリー(PSIスーパーソニックス)、ジェイデン・マックス(白鷗大3年)