第96回全国高校ラグビー大会大阪府予選は11月13日、東大阪市花園ラグビー場で3地区の決勝を行い、東海大仰星、常翔学園、大阪桐蔭が勝利をおさめた。
第1地区は戦後史上6校目の全国大会連覇を狙う東海大仰星が、大阪朝高を12−10とゴールキック成否の2点差で降した。
仰星は0−10の後半15分、PKのタップキックからLO田中利輝が相手インゴールになだれ込み、反撃を開始する。同18分にはSH人羅奎太郎からパスを受けたCTB根塚洸雅が相手インゴール右隅に飛び込んだ。
朝高は後半終了間際、敵陣ゴール前右隅で2回PKチャンスをつかんだが、PGを狙わず、FWによる力攻めを選択。再逆転はならなかった。
朝高・権晶秀(くぉん・じょんす)監督は「あそこは角度もあったし、キッカーの1年生に責任を負わすのはかわいそう、という判断だった」と説明した。
仰星・湯浅大智監督は「この状況でよく勝った。彼らは(運を)もっている」と素直によろこびを表現した。仰星は4年連続17回目の出場だ。
第2地区は常翔学園が初の決勝進出を果たした早稲田摂陵に対し、69−7と大勝した。前半1分、LO本間政壱のトライを皮切りに、11トライを奪う猛攻。常翔・野上友一監督は「1年間かけて一生懸命やってきたことが、ゆるがない自信につながった」と選手たちをほめあげた。2年連続となる35回の出場回数はこれまでの府勢最高をさらに更新した。
同学校法人「大阪産業大学」対決になった第3地区は大阪桐蔭が大産大附を17−7で振り切った。
7−7の前半29分、FL中野光基が3人のタックルをはじいて、相手インゴール左隅に勝ち越しトライを挙げた。桐蔭・綾部正史監督は「選手たちがよくやってくれた」とほほ笑んだ。桐蔭は5年連続11回目の出場となる。
力をつけた大産大附が健闘。大阪桐蔭が必死でディフェンスする。
(撮影/前島進)