ジャパンラグビートップリーグ2016−17で開幕から9連勝中と好調で、4季ぶりの優勝を目指すサントリーサンゴリアスに経験豊富な元オールブラックが加わることが明らかになった。同チームは7日、スティーブン・ドナルドの2016年度加入を正式発表。
かつて三菱重工相模原ダイナボアーズでも活躍し、今年はスーパーラグビーのチーフスでプレーした32歳のベテランSO/CTBは、「サントリーサンゴリアスの今シーズンの試合をずっと追いかけていますが、良いスタートをしていることを素晴らしく思います。チームに合流するのがとても楽しみであり、また、チームの一員としてサンゴリアスのタイトル奪還の力となれるように頑張ります」とコメントした。
サントリーは今季、新戦力としてオーストラリア代表のユーティリティBKクリスチャン・リアリーファノを獲得したが、トップリーグ開幕の数週間前に彼は白血病と診断され、現在も闘病中。リアリーファノはラグビーフィールド復帰を目指しているが今季中のプレーは難しいと思われ、ドナルドには穴埋め以上の活躍が期待される。
ドナルドはニュージーランド代表として23キャップを持つ。2011年、いったんはインターナショナルキャリアをあきらめイングランドへ渡ったが、同年に母国で開催されていたラグビーワールドカップでオールブラックスはSOの負傷者が相次ぐ深刻な事態となり、ドナルドは緊急招集され、救世主となる。フランスとの決勝でベンチ入りしたドナルドは、前半34分に膝を痛めプレー続行不可となったSOアーロン・クルーデンに替わって途中出場すると、後半5分に大事なペナルティゴールを決めて3点を追加し、結果的に8−7の激闘となる優勝決定戦の勝利に大きく貢献。このドナルドのストーリーは、『The Kick』という映画にもなった。