ヤマハ発動機に続いてサントリーも9連勝、4連覇への望みをつなぎたいパナソニックは2敗のまま7つ目の白星を重ね、1か月のブレイク入りだ。
ジャパンラグビートップリーグは30日、インターナショナルマッチ期間(11月)前ラストとなる第9節の3試合がおこなわれ、サントリーは東京・駒沢陸上競技場でクボタに38−0で快勝、パナソニックは群馬・太田市運動公園陸上競技場で豊田自動織機を60−7で下した。また、奈良・ならでんフィールドでは近鉄×ホンダ戦がおこなわれ、開幕から8連敗だったホンダが36−20で今季初勝利を挙げている。
サントリーは前半10分、リーグトライランキングのトップを走るWTB中?隆彰が今季12トライ目を挙げて先制。20分過ぎにはスクラムから持ち出したNO8ジョージ・スミスがゴールに迫ったあと、すばやいリサイクルでFLツイ ヘンドリックが突っ込みスコアラーとなった。24分にはラインアウトからモールで押し込み追加点。
19−0で迎えた後半早々には、ハーフウェイ付近のスクラムで優勢となったあと右へ展開し、FB松島幸太朗がラインブレイクしてトライを決めた。63分(後半23分)には、数日後に33歳の誕生日を迎えるWTB有賀剛が途中出場してすぐのファーストタッチでトライを挙げ、仲間の祝福を受けた。76分にはLO真壁伸弥のパワフルランでチャンスとなり、PR森川由起乙がチーム6本目のトライ。サントリーはボーナスポイントも獲得し、総勝点(42)は1ポイント差で首位のヤマハを追走している。
豊田自動織機と対戦したパナソニックは、PGで先制したあと、前半20分に自陣深くのブレイクダウンでターンオーバーしてから一気に攻め上がり、CTB森谷圭介が追加点を挙げた。27分過ぎにはゴール前スクラムからSH内田啓介が仕掛けて内に戻し、FL長谷川崚太がトライ。36分にはLOヒーナン ダニエルがインゴールに突っ込み、ハーフタイム前にはラインアウトからの攻撃で再びCTB森谷がフィニッシャーとなり、前半だけで29−0と大差をつけた。
手を緩めないパナソニックは後半早々、ラインアウトからのモールドライブでリードを拡大。反撃したい豊田自動織機は47分(後半7分)、WTB松井謙斗とCTBベンジャミン・サンダーズが続けて好走して1トライを返したが、2分後、パナソニックはブレイクダウンのターンオーバーからLOヒーナンのダイナミックな走りで加点し突き放す。その後、WTB山田章仁がインターセプトなどで2トライ、SH内田啓介もファイブポインターとなり、大勝した。
パナソニックは7勝2敗で総勝点34とし、神戸製鋼を抜いて3位に浮上している。
今季初勝利を目指したホンダは、近鉄にPGで先制されたものの、前半14分にWTB生方信孝が左サイドを突破して逆転。16分にはカウンターアタックでSH山路健太からボールをもらったCTBレリア・マサンガが走り切り、SO朴成基のショットでも得点して前半を20−13で折り返した。
後半、近鉄にこの日2つ目のトライを許し6点差に詰められたが、70分(後半30分)にSO朴のPG成功でセーフティリードを奪う。ディフェンスでも奮闘したホンダは74分、ブレイクダウンでターンオーバーして自陣深くからボールを回し、途中出場でバックラインに加わっていた主将の小西大輔が突破、軽快なステップワークで約70メートルを走り切り勝利を引き寄せた。
なおこの試合、8本のゴールキックをすべて決めて21得点した朴成基がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。