来季の1部昇格を目指して戦う関東大学リーグ戦2部に異変が起きている。
1部から降格し再昇格をかける専修大は、10月16日の4戦目も国士舘大に48−19で完勝し、4戦全勝とした。専修大の一番手のライバルと目される山梨学院大は、16日に格下の國學院大と28−28で引き分けて3勝1分けとなった。3番手の立正大はすでに国士舘大に27−31で破れ、1敗を喫している。
16日、ここまで3戦全勝の東洋大は、今季、2010年度以来6年ぶりに2部昇格の朝鮮大と戦い、69−33で圧倒し、開幕4連勝で首位に並んだ。
試合は前半から東洋大が朝大陣に入ると、得意のセットプレー(スクラム、モール)で押し込み得点を奪う。後半は朝大が8分に自陣でのターンオーバーからトライを決めたが、後は東洋ペース。11分のPG成功で34−26とし、19分からはスクラムを起点に3連続トライを奪い、試合を決めた。
その後、朝大は今季のアタックの目標とする「ムーブ」で反撃する。33分、インターセプトからつなぎきり、この試合5つ目のトライとなった。
しかし最後は東洋大が「FWだけでなくBKにも決定力がある」という高野貴司監督の言葉どおり、朝大陣22メートルの左スクラムから順目にパスをまわし、BKのトライで締めくくった。
高野監督は「今日は朝鮮にやられてしまった。これまで1か2トライは1試合で取られたが、5つとは。朝鮮は山梨(4トライ)、立正(4トライ)相手にトライを取ってますし。これから強い相手とあたるので、ディフェンスの修正とBKをまじえたアタックを積み重ねていきたい」と話した。
一方、開幕4連敗に朝大・呉衡基(オ・ヒョンギ)監督は「2部上位校と体格の差はどうしようもない。しかし、ムーブでいくアタックはトライを取れる自信がついてきた。今後はウエートなどで体作りも取り組んでいきたい」と、上で戦う課題を一歩ずつ克服していきたいと言う。
東洋大はこれから上位校と対戦、30日に専大戦だ。
朝大は同じ日に国士舘と当たる。
(文:見明亨徳)