ラグビーリパブリック

NZに新星現る! アルゼンチン健闘するもオールブラックス戦初勝利ならず

2016.10.02

ニュージーランドに挑むアルゼンチン。写真は9月10日の試合(Photo: Getty Images)

 11月に来日するアルゼンチン代表“ロス・プーマス”が、世界ランキング1位のニュージーランド代表“オールブラックス”相手にまたも健闘した。3週間前に敵地ハミルトンで戦ったときは後半途中まで2点差の大接戦を演じ、現地時間10月1日にホームのブエノスアイレス(エスタディオ・ホセ・アマルフィターニ)でおこなわれたザ・ラグビーチャンピオンシップの第5節で悲願の初勝利を狙い、17−36で敗れたものの、後半40分間の得点は14−7と上回り、オールブラックスを苦しめた。
 開始早々、テストマッチ16連勝を目指す黒衣の男たちに先制された。それでも前半25分間は互角に渡り合い、ゴールラインを割らせなかった。
 しかし、ニュージーランドは新進気鋭のラグビーマンが躍動しはじめ、前半の残り13分間でトライラッシュとなる。なかでも、8月に代表デビューしたばかりの21歳、CTBアントン・レイナートブラウンが光った。
 よく守っていたアルゼンチンだが、27分、SOボーデン・バレットからクイックパスをもらったCTBレイナートブラウンが中央を切り裂いて代表初トライ。34分には敵陣深くでの相手ボールラインアウトのロングスローをNO8キアラン・リードがスチールし、バックス展開で鋭く切り込んだレイナートブラウンがCTBライアン・クロッティのトライを演出した。
 ニュージーランドは38分、レイナートブラウンのキックチャージからチャンスとなり、追加点。
 さらにハーフタイム前、数十秒を残してのリスタートで、ニュージーランドは自陣深くから回してCTBクロッティが外側を突破、FBベン・スミスがサポートしてゲインし、TJ・ペレナラにつないで背番号9は走りきった。
 29−3で前半終了。
 後半早々にも、ニュージーランドはレイナートブラウンのファインプレーからFBスミスがチーム5本目のトライを奪い、36−3、大勢はほぼ決した。
 しかし、アルゼンチンは意地を見せた。
 51分(後半11分)、NO8ファクンド・イサがインゴールで落球し好機を逃したが、その前にニュージーランドの反則があり、さらにPRジョー・ムーディーが10分間の退出で数的有利となる。ゴール前5メートル中央でスクラム。王者は簡単にトライを許さなかったが、プーマスは4度目のスクラムでゴールラインまで前進し、NO8イサがインゴールに押さえた。
 その後、2枚目のイエローカードをもらったニュージーランドをなかなか崩せずにいたアルゼンチンだが、76分、CTBサンティアゴ・ゴンザレス・イグレシアスからのキックパスがルーズボールとなり、FBホアキン・トゥクレットが確保してトライを決めている。
 今年のザ・ラグビーチャンピオンシップでアルゼンチン代表はオールブラックスを倒せなかったが、今大会、南アフリカ代表から1勝あげている。次が最終戦となり、ロンドンのトゥイッケナムでオーストラリア代表から2勝目を狙う。
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