南半球の強豪4か国が競うザ・ラグビーチャンピオンシップは、9月17日に第4節の2試合がおこなわれ、世界ランキング1位のニュージーランド代表が地元のクライストチャーチ(AMIスタジアム)にて南アフリカ代表に41−13で快勝し、4勝0敗の勝点20として、2試合を残して早くも優勝を決めた。オーストラリア代表がホームのパース(nibスタジアム)でアルゼンチン代表を36−20で下し、2勝目をあげて2位に浮上したが、首位との勝点差は11で逆転は不可能のため、ニュージーランドの2年ぶりのタイトル獲得が決まった。
昨年のワールドカップチャンピオンでもあるニュージーランド代表“オールブラックス”はこれで、テストマッチ15連勝となった。
前半は南アがプレッシャーをかけ、競った。
18分、WTBブライアン・ハバナが大畑大介(元日本代表WTB)の持つテストマッチ通算世界最多トライ記録(69)に3本差と迫る66トライ目を挙げ、逆転した。
しかし、リスタートのキックオフで南アのSOエルトン・ヤンチースが捕球を失敗し、ニュージーランドが敵陣深くでのスクラムとなり、このチャンスできっちり得点してすぐに流れを変えた。
ニュージーランドは27分にも敵陣22メートルライン内スクラムからの攻撃でWTBジュリアン・サヴェアがフィニッシュし、15−10で折り返す。
前半こそ接戦だったが、ニュージーランドは第3節のアルゼンチン戦でも見せたように、後半に攻撃力を爆発させた。
48分、スピーディーかつ力強いカウンターアタックで一気にゴールへ迫ると、すばやいパス回しからFBベン・スミスが抜けてスコアラーとなった。
55分にはSHアーロン・スミスが防御網を切り裂き、初先発のFLアーディー・サヴェアがサポートして追加点。
64分にはゴール前ですばやく左へ展開してHOデイン・コールズのロングパスを受けたLOサム・ホワイトロックがインゴールに飛び込み、70分にはゴール前スクラムから出たボールをSHのTJ・ペレナラがピックアップしてゴールに持ち込み、計6トライを挙げてライバルに完勝した。
オールブラックスのテストマッチ連勝記録は「17」がこれまでの最高。今大会の残り2試合はいずれも敵地で、アルゼンチン代表、南アフリカ代表と対戦する。勝ち続ければ、10月22日に地元オークランドでおこなうオーストラリア代表戦(ブレディスローカップ第3戦)で新記録がかかる。
オーストラリアは序盤に3連続トライを奪い勝利を引き寄せた。ゴールラインを越えるデイン・ハイレットペティ
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