サンウルブズ(スーパーラグビーの日本チーム)を運営するジャパンエスアールは9月12日、来季ヘッドコーチに、今年アシスタントコーチを務めていたフィロ・ティアティア氏(45歳)が就任することで最終合意に至ったと公式発表した。契約書の締結については一両日中に完了の予定。ティアティア氏との契約期間はスーパーラグビー2018シーズン終了までの2シーズンとなる。
サンウルブズはスーパーラグビー初挑戦だった2016年大会は1勝1分13敗で、18チーム中最下位だった。初代指揮官だったマーク・ハメット氏は退団(ハイランダーズのアシスタントコーチに就任)したが、FWコーチとして支えてきたティアティア氏が継続してチームを強化する。
サンウルブズの2代目ヘッドコーチとなるティアティア氏は、「2017シーズンは、ファーストシーズンからの継続的なプロセスでもありますが、同時に新しいチャレンジにも向かいながら、チームをより飛躍させていくシーズンです。今年私が共にした選手やスタッフと、また一緒に闘えることを大変楽しみにしております。サンウルブズはまだまだ若いチームであり、多くの困難を乗り越えていかなければなりません。サンウルブズのファンの皆様には、皆様が2016シーズンにして下さったように、来シーズンも声援・サポートをいただける事を期待しております。皆様に近々会えることを楽しみにしております」とコメントした。
ティアティア氏は元ニュージーランド代表のFL/NO8で、テストマッチ2試合に出場した経験を持つ。ハリケーンズの中心選手として自身もスーパーラグビーでプレーしたことがあり、2002〜2006年にかけてトヨタ自動車ヴェルブリッツでも活躍した。
選手時代の晩年から指導者としての道を歩み始め、ウェールズのスウォンジーとオスプリーズで経験を積んだあと、2011年にコーチとしてトヨタ自動車に戻り、2012年から3年間はヘッドコーチとして廣瀬佳司監督(当時)らとともにヴェルブリッツを強化した。また、日本代表のスポットコーチを務めたこともあり、今年6月のカナダ戦、スコットランド戦にも帯同。日本ラグビーに精通しており、幅広い年代を育てあげるコーチングには定評がある。
サンウルブズの強化は、2019年ワールドカップ日本大会を見据える日本代表にも密接にかかわってくる。日本代表ヘッドコーチでチームジャパン2019(仮称)総監督も兼ねるジェイミー・ジョセフ氏は、「サンウルブズにフィロ・ティアティア氏が参加してくれることを大変嬉しく思っております。彼のリーダーシップは、サンウルブズが2年目のシーズンに向けて新たな船出をする上で大変重要です。彼は既に選手と一緒にワンシーズンを経験しており、それゆえにこの先に待ち受けているチャレンジに対しても、十分な理解を持って臨むことができます。私自身もティアティア氏並びにチームと2017シーズンを共に闘うのが楽しみでなりません」とコメントした。