フィジー選手にタックルするアメリカのペリー・ベイカー。アメリカ惜敗し、メダル争いから脱落
(Photo: Getty Images)
日本戦でまさかの敗北を喫してから完全には立ち直れず、プールC最終戦でもイギリスに2点差で敗れ、準々決勝進出は絶望的とみられていたオールブラックス・セブンズ(男子7人制ニュージーランド代表)だが、ベスト8最後の1枠を争っていたアメリカがプールAのラストゲームでフィジーに19−24で敗れたため、総得失点差でわずか1点上回ったニュージーランドがリオ五輪のメダル争いに踏みとどまった。
デオドロスタジアムを会場とする男子7人制ラグビーは現地時間10日(競技2日目)、各プールの最終戦がおこなわれ、金メダル候補とされながら苦戦が続いていたニュージーランドは、イギリスに19−21で屈し2敗目を喫した。21点ビハインドから3トライを重ねたものの、大事な試合を制することはできなかった。
プールCでは日本がケニアに31−7と快勝していたため、同組3位が確定したニュージーランド。プールAの最終戦でアメリカがフィジーに勝てば、ニュージーランドの脱落が決定するという絶体絶命の状況だった。もし、アメリカが僅差で敗れた場合でも、ニュージーランドの8強入りはなくなる……。
アメリカはフィジーと互角に渡り合った。抜きつ抜かれつの熱闘。
そして、アメリカは10点を追う後半6分、NFL(アメリカンフットボール)のスーパーボウル優勝を経験しているスター選手のネイト・エブナーが右サイドを50メートル走り切り、トライを決めて5点差(19−24)とした。次のコンバージョンキックが決まり、そのまま3点差でゲームが終了していたら、アメリカが得失点差でニュージーランドを上回る計算だったが、マディソン・ヒューズ主将のキックは外れ、明暗が分かれた。
準々決勝は同日(日本時間11日早朝)におこなわれる。
プールCを2勝1敗で2位通過した日本は、プールB2位のフランスと対戦することが決まった。首の皮一枚で残ったニュージーランドはフィジーと激突することが決定。全勝で勝ち上がったイギリスはアルゼンチンと対戦し、プールB1位の南アフリカはオーストラリアと再戦する。