南ア・プレトリアでのブルズ戦後、ファンにあいさつするサンウルブズの選手たち
(Photo: Getty Images)
南半球最高峰リーグのスーパーラグビーに初参戦し、約5か月にわたって熱闘を続けてきた日本のサンウルブズが、ついに今季最終戦を迎える。南アフリカのダーバン(キングスパーク)で現地時間15日、最後は、シャークスに挑戦だ。
4月23日のジャガーズ戦で歴史的初勝利をあげたサンウルブズだが、タフなリーグで勝星を重ねるのは容易ではなく、これまで1勝1分12敗と苦しんでいる。リオ五輪に集中するWTB山田章仁とFLアンドリュー・ドゥルタロが離脱し、主将のHO堀江翔太など負傷者も続出、慣れない長距離遠征も苦闘の要因となっているが、先週のブルズ戦で3−50と大敗したあと、元南ア代表ヘッドコーチのニック・マレットに「現在の彼らは世界最高峰のスーパーラグビーで戦うレベルにない」と酷評されており、意地を見せたいところだ。特に、タックル成功率は全18チーム中ワーストの79%であり、どこまで修正できるかがシャークス戦のカギとなる。
しかし、攻守のキーマンであるツアーキャプテンのCTB/SO立川理道がシャークス戦に出られないのは痛い。この試合が最後の指揮となるマーク・ハメット ヘッドコーチいわく、「立川は前回の試合からコンディションが十分に回復していないため、休養させることにしました」。代わりにパエア ミフィポセチが12番に入り、ゲームキャプテンはSO田村優が務めることとなった。「田村をゲームキャプテンに選んだ理由は、彼のチームを率いるリーダーシップの能力が伸びてきており、今回の試合でこの能力を発揮し成長するのにいい機会だと考えた」(ハメットHC)
そのほか、ブルズ戦で先発したLO小瀧尚弘は今回はベンチで待機し、LOファアティンガ・レマルがスターターとなる。また、茂野海人と矢富勇毅の背番号も入れ替わり、シャークス戦では茂野が9番をつけることになった。
今春のアジアラグビーチャンピオンシップで日本代表キャップを獲得し、南ア遠征で追加招集されたWTB児玉健太郎はベンチ入りとなり、スーパーラグビーデビューが近づいてきた。
サンウルブズは、3年ぶりにスーパーラグビーに復帰したキングズ(南ア)と勝点9で並んでおり、シャークスに勝つか、ボーナスポイント(7点差以内の敗戦で1点、相手より3トライ以上多くトライすれば1点が与えられる)を獲得すれば、最下位脱出の可能性がある。
<サンウルブズ 試合登録メンバー/最終節 シャークス戦>
1.稲垣啓太(パナソニック) 2.木津武士(神戸製鋼) 3.垣永真之介(サントリー) 4.大野均(東芝) 5.ファアティンガ・レマル(宗像サニックス) 6.リアキ・モリ(前ブルーズ/NZ) 7.安藤泰洋(トヨタ自動車) 8.エドワード・カーク(前レッズ/豪州) 9.茂野海人(NEC) 10.田村優(NEC) 11.笹倉康誉(パナソニック) 12.パエア ミフィポセチ(NTTドコモ) 13.デレック・カーペンター(サントリー) 14.山下一(豊田自動織機) 15.リアン・フィルヨーン(NTTドコモ)
〔リザーブ〕
16.森太志(東芝) 17.三上正貴(東芝) 18.浅原拓真(東芝) 19.小瀧尚弘(東芝) 20.細田佳也(NEC) 21.矢富勇毅(ヤマハ発動機) 22.山中亮平(神戸製鋼) 23.児玉健太郎(パナソニック)