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スーパーラグビーで初の女性マッチオフィシャル! 今週末、歴史的第一歩

2016.07.01
スーパーラグビーでアシスタントレフリーを務めることになったエイミー・ペレットさん
(Photo: Getty Images)
 今週末、スーパーラグビーに新たな歴史が刻まれる。オーストラリア人のエイミー・ペレットさん(26歳)が女性レフリーとして初めて、世界で最もエキサイティングなラグビー大会のひとつといわれるスーパーラグビーの試合でマッチオフィシャルを務めるのだ。7月2日にメルボルンでおこなわれるレベルズ対ストーマーズ戦の、アシスタントレフリーを担当する。
 オーストラリアのメディアによれば、ペレットさんは怪我でラグビープレーヤーとしての道をあきらめ、14歳だった2003年からレフリーとしての活動を始めた。18歳でシニアの試合を担当するようになった頃、サイドライン付近にいたコーチから女性差別的な暴言を吐かれて心が折れそうになったが、周りの人に支えられ、自身はレフリングのレベル向上に努めたという。介護士の仕事をしながらラグビーフィールドにも足を運び続け、いまはフルタイムのプロフェッショナルレフリーとなっている。
 2014年にオーストラリアの年間最優秀レフリー賞を受賞。同年の女子ラグビーワールドカップ決勝で笛を吹き、女子シックスネーションズやワールドラグビー女子セブンズシリーズなどでも主審を務めてきた。約1か月後に開幕するリオデジャネイロオリンピックでも、関東ラグビー協会の川崎桜子レフリーなどと一緒に女子セブンズのパネルに名を連ねている。
 ちなみにヨーロッパでは、アイルランド協会のヘレン・オライリー レフリーが今年3月、マンスター対ゼブレ戦でアシスタントレフリーを務め、プロ12(アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イタリアのクラブ・地方代表によるプロリーグ)初の女性マッチオフィシャルとなっている。
 21年目を迎えたスーパーラグビーで、大きな第一歩を踏み出すことになったペレットさんは、大会統括団体のSANZAARを通じ、「このような名誉を与えられて本当に誇りに思います。そしてこれにより、より多くの女性レフリーがトップレベルでも活躍できるよう、扉が開くことを心から願っています」とコメントした。
 なお、今年4月のキングズ対ブルズ戦で日本人として初めてスーパーラグビーの主審となった久保修平レフリーは、ブルームフォンテイン(南アフリカ)で現地時間7月2日におこなわれるチーターズ対フォース戦で笛を吹く。
 また、2014年に日本人レフリーとして初めてスーパーラグビーの舞台に立ち、3年連続でアシスタントレフリーを務めている麻生彰久レフリーは、橋元教明レフリーとともに、2日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれるサンウルブズ対ワラターズ戦でフラッグを手に目を光らせ、原田隆司レフリーがテレビジョン・マッチ・オフィシャル(TMO)を担当する。
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