ラグビーリパブリック

「歯」は命。日本代表の渡邉隆之、最新ツールとともに香港代表に激突!

2016.05.27
日本代表PR渡邉隆之。愛用のマウスピースをはめ、好パフォーマンスを続けている
(撮影:松本かおり)
 ラグビー日本代表の渡邉隆之は、その口元に必須のツールを隠し持っている。今春から、歯形だけでなくかみ合わせまで調整して作ったマウスガードを入手。最高の使い心地に喜んでいる。
 札幌山の手高を経て、現在は東海大4年でFWリーダーも務める。身長180センチ、体重118キロのPRで、機動力と突進力を長所とする。エディー・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチ(HC)から将来性を買われ、昨秋のワールドカップイングランド大会時は開幕直前までチームに帯同。バックアップメンバーに登録された。
 今春も、中竹竜二HC代行率いる若手中心の代表に参加。アジアラグビーチャンピオンシップではここまで全3試合に出場し、5月28日、東京・秩父宮ラグビー場での香港代表との最終戦を迎える。
 助け舟は、昨季終了後の帰省時に出された。オーダーメイド型マウスガードを開発する小樽市の株式会社レッドロックが、渡邉の特注品の作成を提案したのだ。
「僕にとって、マウスピースはラグビーに一番必要な防具。つけることによって呼吸がしやすくなって、歯で口を切らないで済むので」
 かねてこう考えていた渡邉は、同社の諸岡亮さんの申し出に感謝。完成したものを今大会中に使えば、ますます満足できた。いざ、大会ラストゲーム。愛用のひとかけらを右手に持ち、腕をぶす。
「最初はそれぞれの個人の能力でやっていたところがあったけど、徐々にチームとしていいラグビーができるようになってきた。会話量が増えました。いいチームなので、集大成を見せられたら」
(文:向 風見也)
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