ポルトガルの選手にタックルされる彦坂匡克(Photo: Getty Images)
シンガポールセブンズ初日は強豪のオーストラリア、アルゼンチン、ウェールズ相手に善戦した男子セブンズ日本代表だったが、17日の順位決定トーナメントでは、今季ワールドラグビーセブンズシリーズにフル参戦していない日本よりもシリーズ獲得ポイント数が下のポルトガルとロシア(両国ともコアチーム)に連敗し、最下位相当の15位タイで大会を終えた。
日本はプール戦で下位だったチームによるボウルトーナメントに臨み、同準々決勝でポルトガルに7-14で敗れた。
前半早々に徳永祥尭がタックラーを引きずりながらインゴールに突進して先制したものの、7分、しぶとくつないだポルトガルに同点とされ、後半2分過ぎには相手のパワフルランナーを止めるのに苦労し、つながれ勝ち越された。日本はその後、なかなかディフェンスを崩せず、最後の攻撃のマイボールスクラムでもプレッシャーをかけられ、接戦を落とした。
13位以下のトーナメントにまわり、シールドトロフィーを次のターゲットにした日本だったが、リオ五輪の最終予選を6月に控えるロシアに15-17で逆転負け。
前半2分過ぎ、副島亀里 ララボウラティアナラがタッチライン沿いを抜けてゴール右隅に飛び込み先制したが、リスタート後、ロシア選手にタックルをかわされ敵陣深くからボールを運ばれた。
6分にトゥキリ ロテが相手のパスをカットし、レメキ ロマノ ラヴァがフィニッシュして10-5で折り返したが、後半開始早々に相手にトライを許し、再び同点。
そして、後半2分につないで羽野一志がファイブポインターとなり、時計は進んでこのまま逃げ切るかと思われたが、残り時間13秒で、自陣22メートルライン付近ほぼ中央で反則を犯し、タップから仕掛けたロシアに防御網を破られフルタイムと同時にトライを奪われ、コンバージョンも決まって逆転負けを喫した。
■瀬川智広ヘッドコーチ コメント
最後にトライを取れなかったことよりも、トライを取られたことの方が大きな課題として残った。粘り勝たなければいけなかったが、粘り勝つことができなかった。
選手個人のミスもあったが、チームとして意思統一ができていない場面も多くあったと思う。練習中から波をなくし、今後は一貫性をもって取り組んでいきたい。リオデジャネイロオリンピックまで残り数か月。ワールドラグビーセブンズシリーズのレベルはわかったと思うので、そのなかで私たちの取り組みやトレーニングがそのレベルに達しているのか確かめ、選手、スタッフ一人ひとりが、一つひとつの精度を高めていくことが大切である。
今大会はいろいろなことを試した大会にもなった。全てのことが勉強になったのでそれを活かしていきたいと思う。
■桑水流裕策キャプテン コメント
今大会で自分たちの立ち位置がはっきりわかったと思う。この結果を真摯に受け止め、リオデジャネイロオリンピックまでの4か月間、しっかりと修正していきたい。