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歓喜にまた一歩届かず… サンウルブズ 悔しい5連敗

2016.04.03
キングズの選手にタックルされるサンウルブズWTB山田章仁(Photo: Getty Images)
 スーパーラグビーで勝つことは難しい。南アフリカに遠征し、初のアウェイゲームで歴史的1勝目をめざした日本のサンウルブズだが、歓喜は次週以降に持ち越しとなった。現地時間4月2日、ポートエリザベス(ネルソン・マンデラ ベイスタジアム)でキングズと対戦し、28-33で惜敗。開幕から4連敗中同士の対戦で、インターナショナルプレーヤーがいない南アの“雑草集団”相手に初勝利の期待は大きかったが、スクラムとブレイクダウンで劣勢となり、またしても苦汁をなめる結果となった。
 サンウルブズはチャレンジ5戦目で初めて先制された。前半2分、WTBビリアミ・ロロヘアのトライセービングタックルでピンチを脱出したかに思われたが、リスタート直後、ゴールラインを背にしたままブレイクダウンでターンオーバーされ、キングズ主将のLOスティーヴン・サイクスにトライを奪われた。
 15分にはマイボールスクラムを崩される。勢いづいたキングズはその直後、ラインアウトから確実にゲインし、テンポよくボールを回して追加点を挙げた。
 3-15とされたサンウルブズは、20分を経過してからようやくエンジンがかかった。敵陣22メートルライン内でペナルティをもらうと、近場を突いてゴールに迫り、主将のHO堀江翔太がトライ。さらに24分、CTB立川理道が絡んで自陣でPKを得、タップから速く仕掛けて攻め上がり、SOトゥシ・ピシがゴールラインを割って同点とした。
 しかし、28分にまたしてもマイボールスクラムを押され、PGを許したサンウルブズ。32分には密集でボールをこぼし、拾ったキングズのCTBシェーン・ゲイツに60メートル以上走られ、点差は広がった。
 それでも、サンウルブズは前半終了前にLOティモシー・ボンドがトライを挙げ、20-23で折り返した。
 後半に入って、互いにPGを1本ずつ成功。
 そして、ラスト20分の戦いに突入した頃だった。3点を追うサンウルブズは、相手のハンドリングエラーによりゴール前でチャンスとなる。約4分間、怒涛の攻撃を繰り返した。しかし、対するキングズは過去4試合で計200失点したチームとは思えないほどしぶとい守りを見せ、サンウルブズに得点を許さなかった。日本から乗り込んだ挑戦者は後半30分にもゴールに迫ったが、反則(オブストラクション)で好機を逸した。
 そして、3点差のまま時計は進み、後半38分、サンウルブズは自陣深くでのマイボールスクラムでまたもターンオーバーされ、決定的なトライを奪われてしまった。
 その後、WTB山田章仁が今大会通算5トライ目を挙げ、数十秒が残っていたためもうワンプレーあったものの、サンウルブズはラストアタックでボールをキープできず、無念のノーサイドとなった。
「なかなか勝てない…」と試合後に語ったキャプテンの堀江。3点を追う状況で何度かペナルティをもらいながらゴールキックを狙わなかったことについては、「攻めれると判断したので、それについては悔いはない」とキッパリ言った。「試合は続く。次に向けてがんばりたい」
 サンウルブズは次週、ケープタウンに移動して、南ア・カンファレンス首位のストーマーズに挑む。
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