ラグビーリパブリック

“エディー・イングランド”がトリプルクラウン! 欧州制覇にも王手

2016.03.13
トリプルクラウンのトロフィーを手にするイングランド代表のハートリー主将
(Photo: Getty Images)
 聖地トゥイッケナムでイングランド代表が久々に栄冠を掲げた。ワールドカップで悔し涙を流してから5か月。初の外国人指揮官であるエディー・ジョーンズ ヘッドコーチのもと再建の礎を着実に築き、新たに挑んだシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)で連勝街道を突き進む。12日、トゥイッケナムにウェールズを迎え、25-21で撃破。ホームネーションズのスコットランド、アイルランドにも勝ったため、トリプルクラウンのトロフィーを手にした。
 イングランドはこれで4勝0敗となり、まだ優勝の可能性を残している2勝1敗のフランスが現地時間13日のスコットランド戦で敗れれば、イングランドが5年ぶりの欧州制覇となる。だが、赤いバラを胸に誇りを取り戻した男たちは、最終節で自らの手で、しかも13年ぶりのグランドスラム(全勝優勝)達成に気持ちは向いているかもしれない。
 イングランド対ウェールズ戦。前半はボール支配、地域獲得ともイングランドが60%以上で優位に立つ。ウェールズは前半だけで19のミスタックル。
 この日、ゴールキック成功率100%だったイングランドのCTBオーウェン・ファレルがPGで得点を重ね、31分にはデビュー3戦目の21歳LOマロ・イトジェがディフェンスに穴をあけ、FBマイク・ブラウン、WTBアンソニー・ワトソンとつないでトライが生まれた。
 イングランドは守りも堅く、ブレイクダウンではLOイトジェ、LOジョージ・クラウスなどが激しくファイトし、SHベン・ヤングズもプレッシャーをかけて相手の自由にはさせなかった。
 しかし53分(後半13分)、ウェールズのSOダン・ビガーがキックチャージから初トライを奪い、流れを変えた。その後、イングランドはCTBファレルのショットで得点を重ね、25-7としたものの、71分にPRダン・コールがシンビンとなり、セーフティリードではなくなった。
 73分、ウェールズがスクラムからのアタックでWTBジョージ・ノースがトライ。76分にもテンポよく攻め込み、最後はNO8トビー・ファレタウがインゴールに突っ込んだ。25-21。
 4点差に詰めて勢いが止まらないウェールズ。しかし、残り時間が少なかったのがイングランドにとっては幸いだった。ラストアタックでタッチライン沿いを駆け上がるウェールズWTBノースを、21か月ぶりにイングランド代表に復帰したCTBマヌー・トゥイランギがタッチライン外に押し出し、勝負あり。直後のラインアウトでボールをキープしたイングランド側が外に蹴り出し、ノーサイドの笛が鳴った。
 グランドスラムまであと1勝。イングランドは最終節をパリで戦う。
Exit mobile version