スーパーラグビー第2戦に臨むサンウルブズの堀江主将(撮影:松本かおり)
世界最高クラスのリーグであるスーパーラグビーに今季から参戦している日本のサンウルブズは、3月12日、シンガポール・ナショナルスタジアムでチーターズとの第3節をおこなう。10日に離日し、初めての遠征で初めての勝利を目指す。
2月27日の開幕節(対ライオンズ/東京・秩父宮ラグビー場/●13-26)に続き、チームにとって2戦目となるチーターズ戦。歴史的な白星に向け、マーク・ハメット ヘッドコーチは「戦い方の理解度は高まったと思います」と意気込む。ホーム扱いながら初めてプレーすることとなるシンガポールの会場は、気温30度超の猛暑に見舞われる見込みだ。指揮官は「いろんな逆境やプレッシャーがあるなか、チームの真価が問われる」とも続けた。
「チームをより発展させていきたい。初戦で努力を見せたが、それを1回きりにさせない。初の遠征に向けても、メンタルの準備をしていこうと話をした。乗り越えられるか、さらに鍛えなきゃいけないこととなるか…。それが次の試合でわかると思います」
開幕節では序盤のスクラムでプレッシャーを受けたため、最前列中央のHO堀江翔太は「連携は取れてきていると思いますよ。あとは、これが試合でできるかどうかです」と意気込む。2週間、都内での練習を通して低さとまとまりを改めて醸成。リーダーは「前の試合では、ちょっと(スクラムの内部で)足が伸びきっていたりと、押せるポジションにいなかったところもあった。もう一度、(練習を)やり直しました」と続ける。2013、14年はレベルズの一員としてスーパーラグビーを経験している。「(選手には)風邪をひかないように注意をして欲しいとは思います」とも話した。
昨季15チーム中12位だったチーターズは、ライオンズと同じ南アフリカをベースとしたチームだ。HO堀江主将は「ライオンズとよく似たチーム。僕らとしては、チーターズ戦に対し、何かを変えるということはない」と分析。「僕らのボールを動かすラグビーもしたいと思うし、ディフェンスも前回以上にレベルを上げたらいい」と続ける。2月の本格始動時から「皆が意見を言い合えるチームにしたい」と戦術略のすり合わせに心血を注いでいた。攻守両面で、組織性を前面に押し出したい。
「いい試合をするためだけに集まったメンバーじゃない。1戦、1戦、勝ちを目指す」
(文:向 風見也)