元日本代表の松尾勝博さん(駿河台大学ラグビー部監督)と箕内拓郎さん(NTTドコモレッドハリケーンズコーチ)によるラグビー体験教室が3月5日、マレーシアのクアラルンプールで開催された。
このイベントはインドネシア・ジャカルタの日本人駐在員チームJJRGの宮本氏の呼びかけで、宮本氏の高校の先輩である松尾さんと、本件に賛同した現東芝・富岡鉄平コーチの紹介で箕内さんも参加し、昨年4月にはジャカルタで開催されたが、今年はクアラルンプール、バンコク(3月6日)での2拠点開催となった。
約3週間と短い告知ながら、会場であるクアラルンプール日本人学校には3歳から16歳までの日本人の子供たち約60人が参加した。ラオス7人制代表コーチや駿河台大学で指導力も豊富な松尾さんは、参加者を笑顔にする独特のリードで教室をすすめた。そんな楽しい準備運動に、子どもたちもすぐに打ち解けた。
これまでラグビーボールに触れる機会がほとんど無かった子供たち。まずは189cmある箕内さんの大きさに目を丸くしていた。地元クアラルンプールジャパニーズクラブのサポートのもと、タックルダミーにぶつかったり、ラインアウトのリフティングでボールをキャッチしたり。各コーナーを何度も何度も熱心に回る姿が見られた。
その中でも長い列ができたのはキックコーナー。指を合わせるポーズでキックを蹴る子どもが続出し、クアラルンプールでも五郎丸人気が高いことをうかがわせた。
このイベントには(有)エムアンドワイ企画による「リユースプロジェクト」の一環で、たくさんの中古ラグビーボールが寄付された。イベントの最後にはそのボールを使ってのゲームが行われ、子どもたちに交じり、お父さん、お母さんも入って大盛況のうちにフィナーレを迎えた。
ふたりのコーチは言った。
「ラグビーを通じた仲間は貴重な財産。これをきっかけにラグビーの魅力をもっと知ってもらえれば嬉しいし、いつの日かジャパンに選ばれる子どもたちが出てきてほしいですね」
熱いコメントが出たのは、熱心にラグビーを楽しむ子どもたちの姿を目の当たりにしたからだろう。
参加した子供たちのご父兄からは、今後もキッズラグビー教室を開催してほしいとの声も出ており、クアラルンプールでのラグビー熱はここからさらに高まりそうだ。