ワラターズの下部チームでプレーしていた頃の松島幸太朗（撮影：Yasu Takahashi）
サントリーサンゴリアスは5日、同チームに所属する日本代表のユーティリティBK松島幸太朗が、スーパーラグビーチームのメルボルン・レベルズ（オーストラリア）に加入することが決まったと発表した。期限付き移籍で、今月から大会が終わる8月まで海外でチャレンジする。
松島にとっては2度目のスーパーラグビー挑戦だ。昨年はオーストラリアのスターがそろうワラターズに加入し、出場こそならなかったものの、貴重な経験を積んだ。
「昨年に引き続きこのようなすばらしい機会をいただけたことをとてもうれしく思っています。 レベルズでの挑戦は、自分にとってすばらしい経験になり、また自分のラグビーを向上させる良い機会になると思うので、今からとても楽しみにしています。 昨シーズンは出場機会がなく残念でしたが、今回は必ず出場してチームに貢献したいと思います。 応援よろしくお願いします」
スーパーラグビー開幕日の2月26日に23歳の誕生日を迎える松島。桐蔭学園高校（神奈川）で全国優勝を遂げたあと、出身地の南アフリカに渡りシャークスのアカデミーで鍛え、U20南ア代表候補にも選ばれた。しかし、母の故郷であり、自分も少年時代から過ごしている日本で輝く道を選び、2014年5月に日本代表デビュー。昨年のワールドカップでは4試合すべてに先発出場して攻守で活躍し、南ア戦勝利を含む3勝1敗という好成績で世界を驚かせたひとりとなった。日本代表16キャップを持つ。
わずかなギャップを一瞬ですり抜ける加速、しなやかでかつ強い走りが魅力。ジャパンラグビートップリーグのデビューシーズン（2014-2015）にCTBでベストフィフティーンに選出されたが、ワールドカップはWTBで出場、さらにFBでもプレーできるため、レベルズにとっては大きな戦力となる。
レベルズは、かつて日本代表のHO堀江翔太（パナソニック／サンウルブズ）、CTB/WTBマレ・サウ（ヤマハ発動機／ブルーズ）、PR稲垣啓太（パナソニック／サンウルブズ）が所属したチーム。2010年創立（2011年からスーパーラグビー参戦）と新しく、過去5年間すべて10位以下と苦戦しているが、昨年はチーム史上最多の7勝（9敗）をあげてオーストラリアカンファレンス3位と躍進しており、今年は新たな歴史が期待されている。