ゴールへ持ち込む桐蔭学園キャプテンのSH齋藤直人(撮影:早浪章弘)
第95回全国高校ラグビー大会で、東日本勢で唯一ベスト8入りしていた桐蔭学園(神奈川)が頂上への階段をまたひとつ上った。1月3日、ノーシードから勝ち上がってきた天理(奈良)と準々決勝でぶつかり、31-12で制した。
天理は2年前の準々決勝で桐蔭学園に敗れ、春の全国選抜大会(グループステージ)でも惜敗しており、必勝を期してこの試合に臨んだが雪辱を果たすことはできなかった。
5年ぶりの栄冠獲得をめざす桐蔭学園は前半8分、FWがゴール前で突進を繰り返したあと、中央から右に展開してSO渡邉晃生のトライで先制。15分には、相手のラインアウト失敗でめぐってきた自陣22メートルライン内でのスクラムから、ボールをもらったCTB齊藤大朗が抜けて大きくゲインし、CTB甲山大悟のサポートとオフロードもよく、最後はSH齋藤直人につないで追加点を挙げた。天理のディフェンスには粘り強さがあったが、桐蔭学園は27分、20フェイズ以上重ねてゴールに迫り、ループを使ってCTB齊藤大朗がゴールラインを割った。
21点差をつけられ早めに点差を詰めたい天理は、後半早々にゴール前でチャンスとなり、NO8柴?健が防御網を切り裂いて1トライを返した。
しかし4分、桐蔭学園はキャプテンのSH齋藤直人が40メートルPGを決めて、相手に傾きかけた流れを変えた。
ディフェンスでもムードをよくしていた桐蔭学園は18分、WTB大木魁がキックをチャージして自らゴールに運び、大きな追加点。
常翔学園(大阪第3)、深谷(埼玉)といった強豪校を倒して今大会を沸かせていた古豪・天理は、終盤、自陣深くから果敢にテンポよく攻めてトライを奪い返したものの、関東王者の桐蔭学園が残り時間を守り切った。
桐蔭学園は準優勝した第93回大会(2013年度)以来のベスト4入りを決めた。