決勝トライを挙げる東海大仰星のキャプテン、FL眞野泰地(撮影:早浪章弘)
春の選抜大会、夏の7人制大会に続く今季3つ目の全国タイトル獲得をめざす東海大仰星(大阪第1)が、目標達成まであと2つと迫った。
東大阪市花園ラグビー場で開催されている第95回全国高校ラグビー大会。東海大仰星は1月3日の準々決勝第1試合で、記念大会枠から勝ち上がってきた京都成章を17-10で下し、準決勝進出を決めた。
前半8分、東海大仰星のSH西久保空良が敵陣22メートルライン付近で相手キックをチャージし、チェイスしたSO岸岡智樹がインゴールで押さえて先制した。
対する京都成章は16分、PGで3点を返す。
その後、京都成章は左足首の怪我から復活したキャプテンのCTB本郷泰司がビッグゲインするなど、チャンスを連続で作ったが、堅いディフェンスが持ち味の東海大仰星は戻りが速く、ブレイクダウンでも圧力をかけて簡単には得点を許さなかった。
しかし前半終了間際、京都成章はWTB岡田寛人がギャップを突いて大きくゲインしてゴールに迫り、仰星はぎりぎりで止めたものの、成章がつないでFB西川虎哲がトライ。
2年連続のベスト4入りをめざす京都成章が5点リードして前半を終えた。
だが、花園で2年ぶり4回目の優勝を狙う東海大仰星は後半8分、ラインアウトからモールで押し込み同点とする。15分にはゴールラインを背にしてピンチとなったが守り切り、一進一退の攻防はラスト10分の戦いに突入した。
20分頃、東海大仰星は勝ち越しトライの大きなチャンスだったが、最後のパスがスローフォワードとなり、好機を逃す。
しかし、試合終了数分前だった。仰星FWが少しずつ前進してゴールに迫り、ラックからキャプテンのFL眞野泰地がわずかなスキを突いて抜け出し、トライ。結局これが決勝点となり、東海大仰星が3冠への壁をまたひとつ突破した。