セブンズ日本代表の宇薄岳央。ボウル準々決勝のケニア戦(Photo: Getty Images)
男子7人制ラグビー日本代表はシールドトロフィーを目前にしたが、ドバイセブンズのラストゲームは惜敗し、14位に終わった。「HSBC ワールドラグビーセブンズシリーズ 2015-2016」の第1ラウンド。招待チームとして参加した日本は、大会2日間で2勝4敗という成績だったが、昨季王者のフィジーをはじめとしたコアチーム(世界トップ15位以内)相手に善戦し、来年開催されるリオデジャネイロオリンピックでのメダル獲得に向けて収穫多いチャレンジだったに違いない。
最終日の5日、日本は9位以下のチームによるボウルトーナメントに臨み、ワールドカップ・セブンズで準決勝進出2回の戦績を持つ強豪のケニア(昨季ワールドシリーズ13位)に延長の末、12-17で敗れた。
残り1分を切り、トゥキリ ロテ ダウラアコとの連係プレーで副島亀里ララボウ ラティアナラがトライを決め、同点に追いついたが、延長戦でパスの乱れからケニア選手に拾われてゴールデンポイントを許し、悔しい敗戦となった。
だが、13位以下のシールドトーナメント準決勝では、今季からコアチームに昇格したロシア相手に食い下がり、21-19で逆転勝ちした。
14-19でフルタイムを報せるサイレンを聞いたが、つないで敵陣22メートルライン付近まで攻め上がると、左サイドでボールをもらった後藤駿弥が鋭く内に切り込んでディフェンダー2人を振り切り、中央まで運んでトライ。コンバージョン成功で逆転勝利となった。
そしてシールド決勝は、プールステージで下していたカナダ(昨季ワールドシリーズ9位)との再戦となり、チャンスは十分あったものの、17-19でトロフィーを逃した。
この試合も前半の入りが悪く、連続トライを許してしまった日本。しかし、前半終了前に副島がチップキックをうまく使ってゴールに持ち込み、後半の5分過ぎには自陣深くからのアタックを最後はジェイミー・ヘンリーがゴール左隅にフィニッシュし、12-19とした。そしてこの試合でもサイレンのあと、つないで大島佐利がトライ。しかし、タッチライン近くからの坂井克行のコンバージョンキックは外れ、苦汁をなめる結果となった。
なお、今大会で優勝したのはフィジー。プール戦では日本に試合終了間際までリードされ、辛くも21-17で逆転勝ちしたこのチームは、カップ準々決勝ではオーストラリアを19-12で下し、準決勝ではニュージーランドに19-5で勝利。決勝ではイングランド相手に前半で4連続トライを奪い、28-17で熱闘を制している。
男子ワールドラグビーセブンズシリーズの第2ラウンドは1週間後、12日と13日に南アフリカのケープタウンで開催される。日本は出場せず、ジンバブエが招待チームとして参戦する。
ドバイセブンズを制し、シーズン2連覇へ好発進したフィジー(Photo: World Rugby)
<男子ワールドセブンズシリーズ 2015-16 第1戦・ドバイ大会 最終日結果>
▽カップ準々決勝(1〜8位)
・フィジー 19-12 オーストラリア
・ニュージーランド 24-21 サモア
・イングランド 14-7 アルゼンチン
・アメリカ 21-19 南アフリカ
▽カップ準決勝
・フィジー 19-5 ニュージーランド
・イングランド 24-19 アメリカ
▼カップ決勝(優勝決定戦)
・フィジー 28-17 イングランド
▼3・4位決定戦
・アメリカ 31-12 ニュージーランド
▽プレート準決勝(5〜8位)
・オーストラリア 28-10 サモア
・南アフリカ 26-5 アルゼンチン
▼プレート決勝(5・6位決定戦)
・南アフリカ 19-14 オーストラリア
▽ボウル準々決勝(9〜16位)
・ケニア 17-12 日本
・フランス 38-5 ロシア
・ウェールズ 24-14 カナダ
・スコットランド 21-14 ポルトガル
▽ボウル準決勝
・フランス 33-7 ケニア
・スコットランド 17-14 ウェールズ
▼ボウル決勝(9・10位決定戦)
・フランス 24-14 スコットランド
▽シールド準決勝(13〜16位)
・日本 21-19 ロシア
・カナダ 31-14 ポルトガル
▼シールド決勝(13・14位決定戦)
・カナダ 19-17 日本