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パナ、全勝対決制す! 惜敗のNTTコムは「個人のミスがチームのミスに…」

2015.12.06
NTTコムとパナソニックの試合には1万人以上の観衆が集まった(撮影:桜井ひとし)
<ラグビートップリーグ グループA 第4節>
NTTコミュニケーションズ 28-35 パナソニック
(2015年12月5日/埼玉・県営熊谷ラグビー場)
 開幕3連勝中のチーム同士の対決。序盤、パナソニックは攻めても仕留め切れず。NTTコムの守備網が待ち構えた先でのエラーに「スペースがある(よう映る)分、動かしすぎてボールをロスト」とHO堀江翔太主将は言う。前半20分頃、敵陣22メートル線付近左。SOべリック・バーンズがパスした先を、相手のCTB諸葛彬に張られていた。落球。
 続く23分、前年度8位のNTTコムが攻める。
 敵陣ゴール前のパナソニックボールスクラムの脇から、FL金正奎ゲーム主将が飛び出す。タックルとターンオーバーを相次ぎ決め、SOエルトン・ヤンチースのトライなどを誘う。10-6。その局面に反則があったのでは、と、パナソニック陣営がどよめく一方、FL金は静かにガッツポーズを決める。大久保直弥新FWコーチのもと、FW陣が接点でより粘るようになっていた。
 
 しかし昨季王者のパナソニックは動じない。HO堀江主将は、彼我の成熟度の差を見定めるように言った。
「接点は渡り合えていた。ミスせず、取り急がず、と」
 8点リードで迎えた後半25分。自軍キックオフを確保するや、縦への簡潔なランと複数人が束になっての押し込みを重ねて敵陣の深い位置へ。最後はHO堀江主将が止めを刺す。ゴール成功もあって35-20。かたやFL金は、「タイトなゲームでは個人のミスがチームのミスになる」。確保すべきキックオフを譲り、守備の穴を突かれての失点を悔やんだ。
 王者は足踏みしつつ、結局、快勝。HO堀江主将は「1戦ずつやるだけ」。
(文:向 風見也)
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