ドバイセブンズ(女子)の初戦でイングランドに大敗した日本(Photo: World Rugby)
アジアを制してリオデジャネイロオリンピック出場を決めた女子7人制ラグビー日本代表(サクラセブンズ)だが、強豪チームが集うワールドラグビー女子セブンズシリーズでは世界のレベルの高さを改めて痛感させられる結果となった。
コアチームに昇格して臨む初めてのワールドシリーズ。第1ラウンドのドバイ大会が12月3日に幕を開け、プールCに入った日本はイングランドに0-35、オーストラリアに0-43と完敗を喫し、スペインからは2トライを挙げたものの12-26で敗れた。同プール最下位となり、4日の順位決定戦は9位以下のトーナメント(ボウル戦)にまわる。
昨季総合4位であるイングランドとの試合では、体の大きい相手に対して果敢にプレッシャーをかけ続けた日本だが、スキルも高い快足ランナーに連続トライを奪われた。出足鋭いディフェンスでインターセプトしそうなシーンが何回かあり、兼松由香がチップキックを使ってチャンスメイクを試みるも得点できず、フィットネスに勝るイングランドが最後までゲームを支配して日本は黒星発進となった。
昨季3位のオーストラリアも日本に格の違いを見せつけた。開始早々、昨年のワールドラグビー女子最優秀セブンズプレーヤーであるエミリー・チェリーに80メートル以上独走されると、3分過ぎにもボールをつながれ、1対1で翻弄された。世界クラスのスピード、フットワークを持つオーストラリアのランナーを止められない日本は、計7トライを奪われる完敗だった。
プール最終戦。昨季9位で辛くもコアチームに残留したスペインは、連敗スタートとなったものの、リオ五輪の世界最終予選を控えておりモチベーションが高かった。この試合でも先制された日本。しかし、前半4分過ぎに桑井亜乃が好走してゴール前まで運び、キャプテンの中村知春につないで今大会初得点を挙げた。後半には横尾千里もトライ。だが、アジアで威力を発揮した日本のディフェンスは世界基準ではまだ発展途上で、スペインにパスの継続や独走を許し、勝利を手にすることはできなかった。
サクラセブンズは4日の初戦(ボウル準決勝)でアメリカと対戦する。
初日はほかに、世界最終予選でオリンピック出場権獲得を狙うロシアがワールドシリーズ3連覇中のニュージーランドを33-7で下す番狂わせを起こし、フィジーは昨季総合2位のカナダを24-10で倒して、どちらもプール1位通過を決めている。
プール戦の結果と順位決定トーナメント初戦の組み合わせは以下のとおり。
<ワールドラグビー女子セブンズシリーズ 2015-2016 ドバイ大会 プール戦>
■カップ準々決勝(1〜8位トーナメント)
・ロシア vs. スペイン
・フィジー vs. フランス
・オーストラリア vs. ニュージーランド
・カナダ vs. イングランド
■ボウル準決勝(9〜12位トーナメント)
・アイルランド vs. ブラジル
・アメリカ vs. 日本