ゴールラインに迫る国学院栃木。佐野日大が守る。(撮影/シギー吉田)
11月15日、栃木市総合運動公園でおこなわれた全国高校ラグビー大会の栃木県予選決勝、国学院栃木高校と佐野日大は、36-7で前者が勝った。
先制は挑戦者だった。前半2分、敵陣10mのスクラムからキャプテンCTB原口智也(3年)が国学院院栃木ディフェンスラインの裏へ抜け出し、最後はFB杉本悠馬(3年)がラックのボールを拾い上げトライ。佐野日大BKには機動力がある。7人制とはいえ、6月には11年ぶりに県内で国栃に黒星をつけた。歴史が変わるのか。国栃は17分にモールを押し込み1トライを返すが、7対5でリードを許したまま前半を折り返した。
後半3分、国栃はラインアウトからモールを押し込み、CTB篠原大政(3年)がトライ。ようやく王者は平常心を取り戻した。さらにFWが3トライを重ね、力で挑戦者をねじ伏せた。花園へは16年連続21回目の出場となる。
○国学院栃木/吉岡肇監督
「前半は選手よりも私のほうが焦りました。ハーフタイムでは國栃ラグビーの原点に戻るようにと話をしました。後半、地力に優るFWが勝利をもぎ取ってくれましたが、花園ではそうはいかない。これからFWとBKが一体になって戦えるチームに修正し、全国大会に挑みます」
●佐野日大/藤掛三男監督
「歴史を変えよう。そう皆で誓い合い、この試合に挑みました。前半はその力を存分に出してくれたのですが、後半は反則やミスが多く、相手にモールをコントロールされてしまいました。若いチームなので今回のような厳しい試合の経験から学び、さらに成長してほしいと思っています」
(文/シギー吉田)