ラグビーリパブリック

ルルー! エリス! 列強国代表の競演は神戸製鋼に軍配上がる。

2015.11.15
神戸製鋼のCTB南橋直哉にタックルするキヤノンのLO菊谷崇(撮影:新屋敷こずえ)

<ラグビートップリーグ グループB 第1節>
神戸製鋼 23-18 キヤノン
(2015年11月15日/兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)

 昨季4強の神戸製鋼は、先制しながらもチャンスでの落球などでやや足踏み。「大会の最初なだけにナーバスな部分があり、そこに加えてミスが…」とは、FL橋本大輝主将だ。各国代表勢が軸になるスクラムでも、相手の「修正能力」に手こずった。
 
 かたや後半2分に14-11と3点差に迫った同7位のキヤノンも、9分には自陣22メートル線付近のラインアウトを捕球しそこねる。直後の接点で反則を犯し、17-11とされる。SO橋野皓介は、「自分たちのミスで首を絞めた。個人的にもミスが多すぎて、反省しきりです」。
 
 両軍とも足踏みを重ねるゲームは、強豪国代表経験者が引き締めた。

 キヤノンではFBウィリー・ルルーだ。10月までのワールドカップで4強入りした南アフリカ代表。この日は合流5日目ながら、後半10分から登場する。守ってはトライセーブタックルを2発、決める。19分は右タッチライン際でCTB今村雄太を押し出し、続く23分には左中間のゴールエリア内で「208センチ、121キロ」のLOアンドリース・ベッカーの持つ球にかぶりつく。23-11と12点を追う27分には、インゴールへしなやかに駆ける。23-18。接戦の様相をもたらした。

 かたや神戸製鋼では、元ニュージーランド代表のSHアンドリュー・エリスがフル出場。再三、大きな仲間の背後から鋭いハイパントを発砲、WTBアンダーソン フレイザーのチェイスとの合わせ技で、SO橋野主将らキヤノンの捕球ミスを誘った。
「その練習はよくしているからね」
 舵取りの妙で白星を手繰り寄せた。

(文:向 風見也)
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