早稲田大のFL宮里侑樹、10月12日の筑波大戦より(撮影:高塩隆)
大学選手権で歴代最多の優勝を誇り2008年度以来の王座を目指す早大は、今季、競技経験の少ない1年生を抜擢している。
FL宮里侑樹。名護商工時代はおもに10人制でプレーも、当時から後藤禎和監督に注目されていた逸材だ。
「(高校で)最後の大会は、野球部やサッカー部を引退した友だちを誘って15人制の大会に出ました。それまでは15人制の大会に出る時は合同チームでした。名護商工で、15人で出られたのがよかったです」
身長179センチ、体重92キロ。バスケットボール経験者で、タックルをかわすショートステップを持ち味とする。今季は「練習が(主力と控えで)分かれていること自体がありえない」と新たな環境に驚きながら、春季大会で早くも出番を獲得。9月からの関東大学対抗戦Aでは、初戦の立大戦(○57-12/東京・秩父宮ラグビー場)でいきなり3トライを奪った。以後、全試合に先発中である。
長野・菅平での合宿中は、こんな決意を明かしている。
「大学でも通用するタックルを磨いて、80分間ずっと走り続けられて、前に出られる選手になりたいです」
チームは現在、対抗戦Aを2勝1敗としており、11月1日には大学選手権6連覇中の帝京大とぶつかる(秩父宮)。
(文:向 風見也)