ラグビー日本代表が史上初のワールドカップ準々決勝進出に望みをつなぐかどうかは、“マヌー・サモア”にかかっている。10月10日、サモア代表がスコットランド代表を倒せば、ジャパンに自力でベスト8入りできる道が開き、11日の日本代表×アメリカ代表戦は歴史的な大一番となる。
プールステージ敗退が決まっているサモアだが、母国で応援してくれている19万人の国民ためにも、プライドをもって最終戦に臨む。スコットランド戦のメンバーには主将のFLオフィサ・トレヴィラヌスが外れたが、代わりにゲームキャプテンを務めるSHカーン・フォトゥアリイは英紙『デイリーメ−ル』の取材に対し、「我々は自分たちのプライドにかけていいプレーをしたいと思っている。しかしそれより重要なのは、サモアで応援してくれているすべての国民のために戦うということだ。サモア人にとってラグビーは宗教のようなもの。スコットランドに勝って、サモアの人々を笑顔にしたい。我々はこれまで実力を十分に発揮していない。今週末は、我々には力がありいいチームだと証明するチャンスだ」と語っている。
トレヴィラヌス主将のほかには、強力なトライゲッターであるWTBアレサナ・トゥイランギもスコットランド戦に出場できない。体重111キロのパワフルWTBであるトゥイランギは、日本戦の前半早々、タックルに来た立川理道の顔面にひざを入れたとされ、5週間の出場停止処分を受けたのだ。しかし、それ以外は実力あるメンバーがそろった。
先発は、日本戦から7人変更。WTBケン・ピシに代わって兄のCTBジョージ・ピシが入り、日本戦でトライを挙げたパワフルランナーのポール・ペレスはアウトサイドCTBから右WTBにシフトする。12番には、スーパーラグビーのハリケーンズやクルセイダーズでプレーしたレイ・リーローが抜擢された。WTBトゥイランギの代わりに11番をつけるのは、2012年に当時欧州王者だったウェールズ代表との試合で初トライを挙げ歴史的勝利に貢献したファアトイナ・アウタンガヴァイア。そして、過去、サモアがスコットランドに勝ったのは2年前にダーバン(南アフリカ)で遂げた1回のみだが、その試合でデビューしたHOマヌー・レイアタウアが2番をつける。
サントリーに所属する司令塔のトゥシ・ピシ、リコーに加入する元セブンズNZ代表のFBティム・ナナイウィリアムズ、セットプレーでカギを握るLOケーン・トンプソンとPRセンサス・ジョンストンもスターティングメンバーに名を連ねた。
1.Sakari Taulafo 2.Ma’atulimanu Leiataua 3.Census Johnston 4.Teofilo Paulo 5.Kane Thompson 6.Maurie Faasavalu 7.Jack Lam 8.Alafoti Faosiliva 9.Kahn Fotuali’i(主将) 10.Tusi Pisi 11.Fa’atoina Autagavaia 12.Rey Lee-Lo 13.George Pisi 14.Paul Perez 15.Tim Nanai-Williams
〔控え選手〕
16.Motu Matu’u 17.Viliamu Afatia 18.Anthony Perenise 19.Faifili Levave 20.Vavae Tuilagi 21.Vavao Afemai 22.Patrick Faapale 23.Ken Pisi