トップリーグの「プレシーズンリーグ」は、10月3日から順位決定トーナメントがおこなわれた。
プール戦1位グループのカップ戦は、1回戦でサントリーサンゴリアスと東芝ブレイブルーパスの府中ダービーを大阪・花園ラグビー場で実施。後半33分、LO梶川喬介のトライとゴールキックで東芝が20-21と逆転した。しかし41分にサントリーCTB宮本啓希がPGを決め、23-21と再逆転してサントリーが勝利した。
もう1試合は神戸製鋼コベルコスティーラーズが後半4トライを奪い、30-14でトヨタ自動車ヴェルブリッツを振り切った。
決勝は11日(日)、東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれる。
4日は4位グループによるシールド戦(13〜16位決定戦)の1回戦2試合がおこなわれた。
第1試合は豊田自動織機シャトルズとコカ・コーラレッドスパークスが対戦し、織機が後半3連続トライで35-24と振り切った。
前半、コカ・コーラがPGで先制したが、23分、織機は相手陣内で得たラインアウトからCTBベンジャミン・サンダーズがディフェンスを切り裂き、逆転トライを奪った。3分後にもトライとゴールキックを決め、14-3とする。
コカ・コーラは織機が自陣ゴール前で犯したオフサイドのペナルティーに、LOサム・ワイクスが自分でインゴールへボールを持ち込み、ゴールも決まり7点を返した。
後半は織機が仕掛けた。13分、ラインアウトから攻め込みCTBヴァカジェセフ ウィルソンがインゴールへ飛び込んだ。さらに16分、ハイパントをWTB徐吉嶺がコカ・コーラ選手と競り、ボールはコーラ陣へ。このボールを織機のFL小山田岳が拾い、ゴール中央へ運んだ。
29分にもコカ・コーラが自陣ゴール前でノックオンすると、すかさず織機が奪いトライするなど、35-10と試合を決めた。その後、コカ・コーラも認定トライなどで14点を返し意地を見せた。
豊田自動織機の松岡毅キャプテンは「これまで結果が出てこなかった。きょう、シーズン最初の勝利を得て嬉しかった。受けることなくポジティブにプレーができた。課題もあるのでリーグ公式戦開幕まで1日1日大事にして改善していきたい」と話した。
敗れたコカ・コーラの山下昂大キャプテンは「チームがどういう方向性を持って進むか示すのはリーダーの責任。点を取られるとシュンとしてしまう雰囲気があるが、すぐに変えようとしてもできない。練習で少しずつ変えていきたい」と考え込む。
第2試合はホンダヒートがFWのサイド攻撃を多用し、クボタスピアーズのゴール前に攻め込んだ。だがクボタはディフェンスでしのぎ、ホンダのノックオンなどハンドリングミスを誘い、逆襲で点を奪うパターンで40-10で退けた。
前半39分、クボタの逆襲を受けたホンダが自陣ゴール前でパスミス。クボタWTB田中健太がなんなく拾い中央へトライし、19-3とする。
後半3分もホンダ陣22メートル付近でホンダがノックオンしたボールをクボタがつなぎ、NO8キーガン・ダニエルがトライラインを越えた。
クボタの石倉俊二監督は「4位リーグですが力の差を見せつけようと話してきた。きょうは相手の外国人のアタックを止め、反対にトライを取れた。差を見せることができた」と自信を得た一戦だった。
一方、ホンダの藤本知明ヘッドコーチは、ゴール前に再三迫りながらも点を奪えなかったことに、「トップリーグでは点を取れるチャンスはなかなかない。クボタのプレッシャーに焦って取り急いでしまった」と分析した。
4日の試合では日本代表選手を弟に持つ2選手がピッチに立った。コカ・コーラのHO五郎丸亮(日本代表FB歩の兄)は「(昨夜のサモア戦は)ホテルの部屋で寝ながら見るつもりが全部見てしまった。弟はキックを決めたが、蹴れるのはFWが頑張ったおかげです。仕事の営業先で名前から『もしかして兄弟?』と聞かれることが出てきましたね。ラグビーに関心を持ってもらえることが嬉しいし、2019年につなげていかないといけない」
クボタのHO立川直道キャプテンは弟のSO/CTB理道について、「弟から『次、試合に出るから』と連絡があると『頑張れ』と答えています。僕自身、やはり弟が頑張っているので気持ちなど効果はありますね」と話す。
石倉監督は「理道は日本に戻ってきたらすぐに試合に出るでしょう」と休養無しを宣言した。
<トップリーグ プレシーズンリーグ2015 順位決定トーナメント>
【カップ決勝/10月11日 14:00〜 秩父宮】
・サントリー(プールB1位) vs. 神戸製鋼(C1)
【3・4位決定戦/10月11日 11:40〜 秩父宮】
・東芝(D1) vs. トヨタ自動車(A1)
【5・6位決定戦(プレート決勝)/10月10日 14:05〜 花園】
・NTTドコモ(C2) vs. リコー(D2)
※ 代替試合(パナソニックワイルドナイツの辞退により)
・近鉄(B2) vs. 宗像サニックス(トップキュウシュウA)
【9・10位決定戦(ボウル決勝)/10月10日 14:00〜 秩父宮】
・キヤノン(D3) vs. NTTコミュニケーションズ(C3)
【11・12位決定戦/10月10日 11:40〜 秩父宮】
・ヤマハ発動機(B3) vs. NEC(A3)
【13・14位決定戦(シールド決勝)/10月10日 14:05〜 熊谷】
・豊田自動織機(D4) vs. クボタ(C4)
【15・16位決定戦/10月10日 12:00〜 熊谷】
・コカ・コーラ(B4) vs. ホンダ(A4)