10月3日はラグビーワールドカップの8強入り争いに大きくかかわる、プールBの「日本代表×サモア代表戦」「南アフリカ代表×スコットランド代表戦」がおこなわれるが、優勝候補の3チームが集う最激戦区のプールAでも、世界が注目するビッグゲームがある。
聖地トゥイッケナムスタジアムで開催される「イングランド代表×オーストラリア代表戦」だ。
開催国のイングランドは第2戦でウエールズに逆転負けしてプールA3位に後退しており、オーストラリア戦に敗れれば、プールステージ敗退が決定する(各プール上位2チームが準々決勝進出)。
ラグビーワールドカップの歴史で、メインのホストネーションが決勝トーナメント進出を逃したことは過去一度もない(共同開催国では、1991年大会と2007年大会のウエールズ、1999年大会のアイルランドがベスト8入りならず)。
イギリスの『インディペンデント』紙によれば、イングランド対オーストラリア戦のチケットでは1枚4000ポンド(約72万円)で売られたものもあり、それが2枚購入されたという。チケット再販ウェブサイトの『Viagogo』が明らかにしたもので、決勝戦以外のスポーツ試合のチケットとしては、昨年のサッカーワールドカップや2013年ウィンブルドンテニスの準決勝で記録した2800ポンドを抜いて最高額とのこと。
もし、イングランドがプールステージで敗退すれば、パブやショップ、株式市場などで何千万ポンド(数十億円)も大打撃を受けるとみられており、『ザ・テレグラフ』紙によれば、テレビの広告収益は1試合につき最高で100万ポンド(約1億8000万円)を失うことになりそうだ。
イングランドはNO8ビリー・ヴニポラが負傷離脱し、オーストラリアもNO8ワイクリフ・パールーとジャイアントLOのウィル・スケルトンが怪我で今大会の残り試合には参加できなくなった。タフな戦いの連続で、無傷の選手はほとんどいない状況だが、プールAは現在、ウエールズが3勝0敗(勝点13)で首位に立っており、それを追うオーストラリア(2勝0敗、勝点9)とイングランド(1勝1敗、勝点6)にとっては絶対に負けられないサバイバルゲームとなる。
ワールドカップでの両チームの対戦成績は3勝2敗で、イングランドが優勢。決勝では二度対峙し、1991年大会ではトゥイッケナムでオーストラリア代表のニック・ファージョーンズ主将が栄冠を掲げ、シドニーで開催された2003年大会のファイナルではジョニー・ウィルキンソンのドロップゴールでイングランドが歓喜した。
プールAの大一番、キックオフは10月3日の20時(日本時間4日あさ4時)。