「この4年間でもっとも重要な試合となる。日本ラグビー史上最高の経験値を持っているスコッドを選ぶことができて喜ばしい。南アフリカ代表戦、スコットランド代表戦からはダメージも受けたが、サモア代表戦までに準備万端になるだろう。ラグビーワールドカップにおけるベストパフォーマンスを期待している」
ワールドカップで史上初の準々決勝進出をめざす日本代表のエディー・ジョーンズ ヘッドコーチが、10月3日のサモア代表戦(ミルトンキーンズ・スタジアムmk)に臨むメンバー23名を発表した。
9月23日のスコットランド戦で、以前重傷を負った左股関節の周りの筋肉を痛め担架で運ばれたNO8アマナキ・レレイ・マフィだが、チームスタッフの献身的なマッサージのかいもあって回復し、ベンチ入りした。8番を着るのはホラニ龍コリニアシ。4年前のワールドカップデビュー戦で負傷(フランス戦で右ひざ靭帯損傷)し途中離脱したNO8ホラニにとってもこの試合にかける思いは強い。
「自分としては久しぶりの試合となるので、気負いすぎて怪我をしないように気をつけたい。この新しい歴史を作るチームの一員として、特にディフェンスをしっかりやっていきたい。弟(ホラニ龍シオアペラトゥー)をはじめ、選ばれなかった仲間のためにも、この試合を勝利で飾りたい」
左プロップには稲垣啓太が入る。それ以外は初戦の南アフリカ代表戦と同じスターティングメンバーとなった。先発の総キャップ数は615で過去最高だ。
ベテランLO大野均にとっては96キャップ目。37歳150日でのテストマッチ出場となり、SHとして活躍した村田亙さん(現 専修大学監督)が持っていた日本代表最年長出場記録を更新する。
「決勝トーナメント進出へ向けて、負けられない一戦。フィジカルの強いサモア代表に対して、FWとして気持ちの部分で負けないように臨みたい。日本代表の最年長出場として記録に残ることを大変名誉に思う。決勝トーナメントに進んで、みなさんと喜び合えるようにサモア代表戦に集中する」
アタックをコントロールするSH田中史朗は「素早い球出しで、相手を走らせてしっかりスペースをついていきたい」と意気込む。WTB山田章仁は「メンバーに選ばれて責任を感じている。勝ちも負けも経験できている今、1人のラグビー選手としてワールドカップのタフさ、難しさ、素晴らしさを感じることができている。この経験を生かして、全力でグラウンドを走りまわりたい」と語った。
サモア代表はフィジカルが強く、走力もハンドスキルも高いチームだが、リーチ マイケル主将は、しっかり分析する時間も、身体をリフレッシュする時間も十分にあったと言った。
「今回こそは言い訳できない試合。決勝トーナメントに出るためにも重要な試合になるので、すべてをかけていく」
ジャパンとサモアはともに1勝1敗(勝点4)。勝った方はベスト8入りに望みをつなぎ、負けたらプールステージ敗退が濃厚となる。
1.稲垣啓太 2.堀江翔太 3.畠山健介 4.トンプソン ルーク 5.大野均 6.リーチ マイケル(主将) 7.マイケル・ブロードハースト 8.ホラニ龍コリニアシ 9.田中史朗 10.小野晃征 11.松島幸太朗 12.立川理道 13.マレ・サウ 14.山田章仁 15.五郎丸歩
〔リザーブ〕
16.木津武士 17.三上正貴 18.山下裕史 19.アイブス ジャスティン 20.アマナキ・レレイ・マフィ 21.ツイ ヘンドリック 22.日和佐篤 23.カーン・ヘスケス