ラグビーリパブリック

サモア戦のテーマは「FAST TO ACT」 大野、最前列で戦う決意語る

2015.10.01
メディアの取材に応じる日本代表の大野均(撮影:早浪章弘)

 ウォリックで合宿中の日本代表。29日は午前午後、激しいコンタクトを伴う2部練習を実施。翌30日は午前中にホテルで軽く体を動かした後、午後はオフとなった。
 午前中の囲み会見には大野均、福岡堅樹が出席。大野はスコットランド戦は「疲労が溜まっている」(ジョーンズHC)との理由でメンバー外。2週間の休養後、サモア戦での先発が濃厚だ。
 サモア戦のテーマは「FAST TO ACT」。まず相手のキープレーヤー(SOトゥシ・ピシ、FBティム・ナナイウィリアムズ)を止め、先制攻撃を仕掛ける。
「向こうはラインアウトのオーガナイズでスコットランドより少し弱い。そこでマイボールを100パーセント確保して、相手ボールはしっかり邪魔したい。あとはモール。最前列で戦うポジションとしては、向こうの思うようにさせたくない」(大野)
 サモアはパシフィック・ネーションズカップ(PNC)で何度も対戦している相手だが、「PNCとは別物」と、チーム最年長はその怖さを知り尽くしている。
 大会前の8月、お墓参りで故郷の郡山に帰省した。現在も仮設住宅で暮らす人を見て、より一層代表としての使命感にかられた。
「4年前、震災があって、被害にあった方たちを勇気づけたいと思って臨んだ大会で、ふがいない結果だった。どのスポーツもそうですが、日本代表と名のつくチームや選手は、励ます存在でなくてはいけない。ラグビーはなかなかそれができなかったので、今回少しそれができて嬉しい」
 南ア戦勝利で、日本では一気にラグビーの人気が盛り上がっている。
「これを一過性にするのでなく、4年後までつなげるためにはサモアに勝たなければ。それはチーム全員が分かっています」

(文:森本優子)
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