ラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会に参戦中の日本代表は、29日、当地ウォリックで10月3日のサモア代表戦(予選プールB第3戦/ミルトンキーンズ・スタジアムmk)に向けた調整をおこなった。一時離脱中だったNO8アマナキ・レレィ・マフィも本格的に合流し、練習後の取材機会では一部で報じられる海外移籍に関する見解も示した。
公開が義務付けられている冒頭15分は室内練習。FWはモールの攻防時の身体の使い方、BKはタッチライン際での1対1の守備方法などを確認していた。現在、予選プールBでは1勝1敗で勝点を4とし、暫定で5チーム中4位。準々決勝進出(2位以内)に向け、パワフルさで鳴らすサモア代表とのゲームは負けられない。LO伊藤鐘史は、練習中にモールのまとまり方を確認した意図をこう説明する。
「プレッシャー(各方面からの妨害)があっても、こちらのコネクション(人と人の密着感)が壊れないように、と。(サモア代表のモール守備が大雑把に映るため)いまの想定では、ある程度は(モールを)有効に活用できると思います」
9月23日のスコットランド代表戦(グロスター・キングスホルムスタジアム/●10-45)では、NO8アマナキ・レレィ・マフィが股関節を痛めてタンカで運ばれていた。が、この日から全体練習に復帰。花園大卒のトンガ人ランナーは、「毎日、毎日よくなっています。絶対、できる」と意気込みを語った。
「僕も彼ら(サモア代表)と同じアイランダー(環太平洋諸国出身)だし、彼らのやりたいことはわかる。絶対に、フィジカルで来る。俺たちの仕事はセットピースからずっとボールをキープ。ディフェンスでも前に出てチョップタックル(足元に低く突き刺さる)。絶対、できると思います」
ここ2試合で爆発力を示すNO8マフィのもとには、大会前から海外からのオファーが届いている。一部ではフランスのプロクラブからの獲得打診もあったと報じられた。かねて「有名な選手になりたい」と語ってきたNO8マフィは、「自分でもちょっとびっくりした。オファーはあるけど、まだオフィシャルじゃない。いまはとりあえずジャパンのゲームにフォーカスする」と、W杯に集中したい意図を明かした。