1999年の初出場以来、ラグビーワールドカップで15戦未勝利だったナミビア代表が、前回王者であるオールブラックス(ニュージーランド代表)に初めて挑み、精いっぱいの80分間の末、14-58でファイナルホイッスルを聞いた。9月24日、ロンドンのザ・スタジアム、クイーンエリザベス・オリンピックパーク。大会連敗記録は16に伸びたが、アフリカナンバー2のプライドを胸に戦い、5万人を超える観衆から大きな拍手が送られた。
唯一の世界的プレーヤーであるFLジャック・バーガーが頭から果敢に突っ込み、この闘将だけでなく、何人かが早いうちから出血した。前半だけで5トライを奪われ6-34、大勢はほぼ決まっていたが、それでも前進をあきらめなかった。
インターセプトを試みた。強力FWはモールで押そうとした。しかし、世界ランキング1位のチームは簡単にスコアを許さない。それでも、後半10分だった。ナミビアは、ラインアウトから右へ左へ速くボールを動かし、CTBジョアン・デイゼルが相手CTBマラカイ・フェキトアを弾き飛ばしてインゴールにボールをねじ込んだ。世界最強軍団から初トライ。
活気づいたナミビア代表はその後、NO8レナルド・ボスマ、FLティナス・デュプレッシーらがスマッシュヒットをオールブラックスにお見舞いし、シンビンで1人を欠いた間もディフェンスで奮闘した。
結局、相手に9トライを奪われて大敗を喫したが、魂をぶつけた選手たちを誇りに思うとフィル・デーヴィス ヘッドコーチは言った。
「選手が費やしたハート、魂、努力、誇りは買うことができない。私たちは昨年10月からチームを造ってきて、早朝5時にスクラムセッションをおこなうこともあった。きょうはラインアウトもよく、すばらしいトライを挙げることもできた。ポジティブパフォーマンスをやってくれたと思う」
ナミビアは、のこるトンガ戦(9月29日)、ジョージア戦(10月7日)、アルゼンチン戦(10月11日)で歴史的初勝利をめざす。
連覇を狙うオールブラックスはこれでプールC2連勝となった。