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南アフリカ代表を倒したエディージャパンだが、目標のラグビーワールドカップ8強入りへは、まだまだ厳しい戦いが続く。プールBで次の相手となるスコットランド代表が、23日の大勝負(グロスター・キングスホルム)に臨むメンバーを発表した。
ヴァーン・コッター ヘッドコーチはスコットランド代表の指揮を執ってまだ1年半にも満たないが、クレルモン・オーヴェルニュをフランス王者にし、欧州チャンピオンズカップ(ハイネケンカップ)の決勝に2回導いたことがある知将。
「我々は、パワフルでハイテンポゲームを得意とする日本代表との戦いに向けていい準備ができた。日本は初戦で南アフリカを倒し、かなりの自信をつけただろう。しかし、我々のアプローチは変わらない。我々にとって最も重要なのは、自分たちがやるべきことを試合できっちりやることだ」と語る。
彼は、ワールドカップ初出場となる12人を先発で起用することを決めた。そのうち4人が10キャップ以下で、15人のキャップ総数は444と、ワールドカップにおけるスコットランド史上3番目に若い布陣だ(スコットランド戦の日本代表先発は計484キャップ)。
身長207センチのスターLOリッチー・グレイはリザーブだが、ハードワーカーの弟ジョニー・グレイが5番をつける。フロントローは、数少ないワールドカップ経験者であるPRアラスデア・ディッキンソンとHOロス・フォード、それに南アフリカ出身のWP・ネルが先発する。同じ南ア人で、今大会が開幕した次の日に3年居住ルールの条件を満たしたばかりの屈強なFL/NO8ジョシュ・ストラウスはベンチメンバーに名を連ねた。
7番をつけるジョン・ハーディーはニュージーランド出身で、田中史朗らとともにハイランダーズのスーパーラグビー優勝に貢献した男だ。運動量豊富でブレイクダウンに強く、攻守のキーマンとなるひとり。
現在のスコットランド代表はバックスが充実している。2年前にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに選出されたFBスチュアート・ホッグ、97キャップのWTBショーン・ラモント、WTBトミー・シーモアなど危険なランナーがジャパンのディフェンスに挑む。“フライングダッチマン”の異名を持つオランダ出身のWTBティム・ヴィサーは日本戦のメンバーには選ばれなかったが、かつてスーパーラグビーでトライ王になったことがある元クルセイダーズのWTBショーン・マイトランドがベンチで控える。
プレーメイキングするのは、主将のSHグレイグ・レイドローと、日本戦当日に23歳の誕生日を迎えるSOフィン・ラッセル。
前回の2011年大会以外はすべてベスト8入りしているスコットランド代表。1991年大会では4位になったことがある古豪だ。彼らにとっては日本戦が今大会の初戦。約1万6500人収容のキングスホルムには多数のスコットランドサポーターが詰めかけると思われ、日本にとってはほぼアウェイの雰囲気での戦いとなる。
1.Alasdair Dickinson 2.Ross Ford 3.WP Nel 4.Grant Gilchrist 5.Jonny Gray 6.Ryan Wilson 7.John Hardie 8.Dave Denton 9.Greig Laidlaw 10.Finn Russell 11.Sean Lamont 12.Matt Scott 13.Mark Bennett 14.Tommy Seymour 15.Stuart Hogg
〔リザーブ〕
16.Fraser Brown 17.Ryan Grant 18.Jon Welsh 19.Richie Gray 20.Josh Strauss 21.Henry Pyrgos 22.Pete Horne 23.Sean Maitland