ラグビーリパブリック

サクラセブンズの願い届く。男子セブンズ日本代表、中国で頂点へ。

2015.09.07

アウェーで勝ち切った男子セブンズ日本代表。(撮影/長岡洋幸)

 アジアラグビーセブンズシリーズ第1戦、中国セブンズの決勝トーナメントが9月6日におこなわれた。前日の予選リーグを危なげなく突破した男子セブンズ日本代表はこの日も力を発揮。頂点に立った。

 準々決勝のフィリピン代表戦では先制トライを許すなど前半は攻めあぐねた。後半に入ると、初日はちょっと硬かったコンディションから調子を上げた坂井克行がトライを挙げ、自らコンバージョンを決める。逆転。その後は終始日本ペースで試合を進め、26-5で危なげなく勝利した。

 続く準決勝では韓国代表と対戦した。2009年から始まったこのアジアシリーズの中国大会では、2009年、2010年、2014年と何度も苦杯をなめさせられた相手だ。しかし昨季のワールドシリーズでの経験に加え、トップリーグで鍛えたフィジカルを活用すれば日本は強い。初日からノリに乗っている後藤輝也がドンピシャのハンドオフで相手を飛ばして先制トライを決め。先に流れをつかんだ。
 後半は韓国に先制を許したものの、内側に寄りやすい相手ディフェンスの隙をついた。合谷和弘がライン際を快走し、後藤輝也がダメ押しトライを決めるシーンもあった。難敵に危なげなく勝った(21-5)。

チャンスを作り、フィニッシュもした合谷和弘。(撮影/長岡洋幸)

 決勝では準々決勝で香港を破り、勝ち上がってきた中国代表と戦った。予選プールでも戦った相手だ(21-7)。決勝の舞台、しかも地元からは中国チームへの大歓声。真っ黒に日焼けした中国代表が、重点的に力を入れてきたブレイクダウンとオフロード戦法で日本を攻め立てた。
 早速そのオフロードで中国がトライを奪う場面もあった前半。観客席から中国を応援する声はますます大きくなった。しかしここで観客席から「JAPAN!」とひときわ大きな声援が届いた。そこには、ライテことマテイトンガ・ボギドゥラウマイナダヴェを筆頭に女子セブンズ日本代表のメンバーたちの姿があった。孤軍奮闘の男子代表にとってはたくましい応援団だ。

 後半入るとまたもやオフロードパスを決められ、14-12と2点差まで迫られるシーンもあった。しかし、日本代表は慌てなかった。崩されず、攻守にわたって規律あるプレーで相手の攻撃の芽をつぶす。そして、疲れを見せる相手のスキを突いたのは合谷だ。タックルミスから70メートルを走りトライ。坂井のトライ&ゴールも決まり28-12と優勝をつかみとった。今季最大の目標は2016年に開かれるリオ五輪への出場権の獲得だ。11月7日〜8日にに香港で開かれるアジア予選につなげる経験にしたい。

 同大会に参加していた女子セブンズ日本代表は、カップ準決勝で香港に0-5で敗れ、3位に終わった(3位決定戦で前日10-12と敗れたカザフスタンに15-0で勝った)。

(リポート・南大庸)
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