9月18日に開幕するラグビーワールドカップで、史上初の準々決勝進出をめざす日本代表。第1回大会から連続出場しているアジア王者のジャパンは、過去のワールドカップで勝利をあげたのは1991年大会のジンバブエ戦のみだが、知将、エディー・ジョーンズのもとで大きく成長した男たちは、自信を持って大舞台に立つ。
8月31日、最終登録メンバー発表会見で、リーチ マイケル主将はこう言った。
「日本代表のキャプテンとして出ることは誇り。ベスト8の目標で4年間やって来た。歴史を変えられるのは選手自身、僕らだけ。ここに立てなかったメンバー、会社のチームメート、先生、コーチ、家族のためにも頑張ってきます」
日本代表最多の93キャップを持つ37歳のLO大野均にとっては3大会目のワールドカップとなる。「過去2大会、悔しさが残る。今回は世界から尊敬される戦いを」。
同じく、2007、2011年大会に続いての出場となるLOトンプソン ルークは、「国のために頑張る」と言った。
副将のHO堀江翔太は「今後の日本ラグビーのためにも結果を刻む」と意気込み、FB五郎丸歩は「しっかりイングランドで勝って帰ってきたい」と力強く語った。
2012年4月から日本代表を率いてきたエディー・ジョーンズ ヘッドコーチはワールドカップ後に退任するため、今回のチャレンジが“エディージャパン”にとっての集大成となる。
「3年半前にエディーの横で…」と語ったのは前キャプテンのWTB/SO廣瀬俊朗。自身もワールドカップスコッドに選出され、「もっと憧れられるチームになる」と世界最高舞台でのジャパンの奮闘を誓った。
コンディションが心配されたWTB山田章仁もワールドカップ初出場へ。「ここに立てていることが嬉しい。最初にジャパン、エディージャパン。多くの仲間と長い時を過ごして来た。思いを結果で示したい」とコメントした。
24年ぶりのワールドカップ勝利、そしてベスト8入りは容易ではない。ジャパンが入るプールBは、南アフリカ、スコットランド、サモア、アメリカと難敵ぞろいだ。
しかし、日本代表の指揮官は自信を持つ。
「運動量で上回る。賢さで上回る。最後は情熱で勝っていないといけない。これまでのジャパンは最初の20分で崩れる歴史だ。賢く、ハードワークして、情熱を最初から示さないといけない。ジャパンほどハードワークしてきたチームはいない。自信を持つ。南アフリカ戦のキックオフはたぶん小雨が降っているでしょう。その中でも万全に戦う」
最強ジャパンの初戦は大会2日目の9月19日。相手は、3回目の優勝を狙う南アフリカだ。
日本代表のワールドカップスコッドに入ったほかのメンバーのコメントは次のとおり。
■PR畠山健介
「4年間、ここにいない多くの仲間と戦ってきた。その仲間のためにも」
■PR山下裕史
「4年間培ってきたこと出す」
■PR三上正貴
「鍛えてきたスクラムでプロップとしての責任を果たす」
■PR稲垣啓太
「結果を残すために戦う」
■HO湯原祐希
「自分の責任と役割果たす」
■HO木津武士
「最高の舞台で勝利に貢献できるように」
■LO伊藤鐘史
「ハードワークを続けてきた仲間と戦う。歴史を変えるために」
■LO真壁伸弥
「日本ラグビーの歴史を作る。そのためにハードワークしてきた。結果を刻む。いろんなことにお世話になった気持ちも表わしたい」
■FL/LOアイブス ジャスティン
「興奮して、待ち望んでいた。前回は(選出されるも)怪我で出場できなかった。すべてをかける」
■FL/NO8ツイ ヘンドリック
「初めてのワールドカップ。4年間学んだことを100パーセントで」
■FL/NO8マイケル・ブロードハースト
「すべてのラグビー選手が夢描く場所。これまでハードワークしてきた。結果を残すだけ」
■NO8ホラニ 龍コリニアシ
「家族の思いを刻んできたい」
■NO8アマナキ・レレイ・マフィ
「ギリギリまでやってきて選ばれた。初めてのワールドカップ。自分のため、日本のために頑張る」
■SH田中史朗
「4年前(未勝利に終わり)、申し訳なかった。成長した僕らを見てもらいたい。子どもたち、ファンに夢を与えたい」
■SH日和佐篤
「4年間ハードワークしてきた。歴史を変えてくる」
■SO/CTB小野晃征
「ジャパンウェイを信じてやって来た」
■SO/CTB田村優
「いない仲間もいる。日本のために体張る」
■SO/CTB立川理道
「ワールドカップで勝つためにやってきた」
■CTBクレイグ・ウィング
「1997年からのキャリア。これが最後の大きな舞台。責任を果たす」
■CTBマレ・サウ
「このチャレンジは楽しみ。誇りを持って戦う。日本のために」
■CTB/WTB松島幸太朗
「ベスト8に入るためにベストを尽くす」
■WTB/CTBカーン・ヘスケス
「この機会に感謝。日本の歴史、新たな歴史を作る」
■WTB/FB福岡堅樹
「2019年につながる分岐点。笑顔で帰ってくる」
■WTB/FB藤田慶和
「チャレンジできることが嬉しい。歴史を変えるチャンス。ワンチャンスを活かす」