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今月31日までにラグビーワールドカップ2015に出場する全20チームの最終登録メンバー31名が決まるが、本番前のウォームアップゲームで負傷し大会参加が難しくなった選手や、カットされたスター選手の名前が次々と明らかになってきた。
最新の世界ランキングが2位に浮上したアイルランドだが、FLトミー・オドンネル(28歳)は先週末のウェールズ戦で負傷し、ストレッチャーで運ばれた。同国ラグビー協会の発表によると、病院で検査の結果、股関節脱臼が確認され、彼は少なくとも6週間は体重がかからない生活を送らなければならないという。活動を再開できる頃にワールドカップ開幕となるが、大会は10月末まで続く長期戦とはいえ、31名スコッド入りは難しいかもしれない。
そのアイルランドと同じプールDに入るカナダは、候補選手を35名まで絞り、同国代表通算最多得点者(607得点)であるFBジェームズ・プリチャード(36歳)が落とされた。ワールドカップ3大会を経験し、先月中旬から今月上旬までおこなわれていたパシフィック・ネーションズカップにも出場してテストキャップ数を61に伸ばしたプリチャードだが、キアラン・クローリー ヘッドコーチは、キッカーにSHゴードン・マクローリーとSOリーアム・アンダーウッド、FBにはマット・エヴァンスとハリー・ジョーンズを考えているようだ。
欧州クラブに所属している4人の中心選手、LOジェイミー・カドモア、FLジェブ・シンクレア、PRジェイソン・マーシャル、WTBテイラー・パリスは負傷中だが、スコッドに残っている。
ホスト国イングランドのトレーニングスコッドは現在39名。前回のワールドカップで最多タイの6トライをマークしたWTBクリス・アシュトン(28歳)は、フィジー出身の英国陸軍兵士でもあるWTBセメサ・ロコンドゥングニ(27歳)らとともに、カットされた7人のうちのひとりとなった。
『BBC』によれば、スチュアート・ランカスター ヘッドコーチは「まだ扉は閉めていない」と語っているが、同じWTBではジャック・ノウェルやアンソニー・ワトソンの方が着実で防御面で信頼できると見ており、13キャップを持つWTBジョニー・メイもキャンプで指揮官に大きくアピールしたという。
ほかの注目選手では、ラグビーリーグのスーパースターだったCTB/FLサム・バージェスや、6月に飲酒運転で交通事故を起こして逮捕されたSOダニー・シプリアーニは、まだサバイバルに残っている。
日本代表がワールドカップ初戦で挑む南アフリカ代表は、先週末にホームでアルゼンチンに初黒星を喫し、その試合で主将のCTBジャン・デヴィリアーズ(34歳)、FLマルセル・クッツェー(24歳)、FBヴィリー・ルルー(25歳)が負傷した。
3選手とも今週末にブエノスアイレスでおこなわれる再戦には参加しない。足首を痛めたルルーの状態は深刻ではないとの報道がある一方で、ひざの重傷から奇跡的な復活を遂げたばかりのデヴィリアーズ主将はアルゼンチン戦であごを骨折し、4〜6週間は本格的に動くことはできないという。クッツェーも左ひざの靱帯を損傷し、約6週間はプレー不可と診断された。
いずれもキーマンであるためワールドカップスコッド入りの可能性は高いが、CTBデヴィリアーズとFLクッツェーは9月19日のジャパン戦は出場できないかもしれない。