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全国高校合同大会 U17は関東が下馬評を覆し、5年ぶり2度目の優勝

2015.08.03

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攻守の切り替えが素早く、チャンス時に集中力を発揮したU17関東(撮影:長岡洋幸)

 7月31日に菅平サニアパークにて開幕した「KOBELCO CUP 2015」は、8月2日に最終日を迎え、U17は関東、U18は近畿、そして今年から15人制で行われた女子は九州が優勝した。

 7月31日の予選プールを終えて、U17でカップ戦(1位通過)に進出したのは、11年連続で近畿、九州、関東。特に、九州、近畿には昨年の花園や春の全国選抜を経験した選手を含み、攻撃力も高く、優勝を争うと思われた。

 カップ初戦の関東対九州は序盤から関東が攻守に気持ちを前面に出す。ブレイクダウンで圧力をかけ、しつこくボールに絡むと、ターンオーバーから速攻とチームの方向性が明確だった。

「関東は何年も同じディフェンスシステムでやっているので、やることは分かっていました。その部分で勝負すればチャンスはあると思っていた」とNO8山本龍亮主将(桐蔭学園)。

 14-7と関東がリードした終盤、九州のFB古賀由教(東福岡)に狭いスペースを走られて同点とされたが、ロスタイムに決勝PGを決めた。

 その九州から6トライを奪った近畿に対しても、関東は戦う姿勢を崩さない。激しく前に出て、詰めて、近畿のライン攻撃を寸断。前半の1トライだけに抑えると、相手のミスからトライを奪うなど、終始関東らしい試合運びで29-7と頂点に輝いた。

「合宿初日から、自分たちで取り組む姿勢があり、キャプテンを中心にチームとしてまとまってきた。一人ひとりがチームのために、仲間のために責任感を果たすチームに成長してくれた」と関東の橋本大介監督(熊谷工)は振り返る。

 常に九州と近畿が覇権を奪い合った時代が長かったが、昨年あたりから関東のコーチングスタッフも手応えをつかみ始めたと言う。5年ぶり2度目の優勝は、合同チームの肝を教えてくれた気がした。

 また、新人戦の時点で単独チームの参加ができなかったチームから選出されたU18合同チーム大会は、近畿が終始ペースを握って2試合を完勝。特に、ディフェンス面での個々の意識が高く、ピンチを未然に防ぐシーンが多かった。

「予選は軽いプレーが多かったですが、最終日は全員の意識が変わった。ディフェンス面は100点です」と丹羽泰一郎監督(新宮)。

 菅平に到着後、練習、試合を通じて、自分たちで考えさせて、一歩一歩修正していく。試合では、どのチームよりもコミュニケーションが取れ、外からの声にも反応する。短期間ではあったが、その成果を最終日に披露してくれた。

(文:福田達)

優勝したU17関東のメンバー、スタッフ(撮影:長岡洋幸)

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