日本(世界ランキング13位)、サモア(9位)、フィジー(11位)、トンガ(12位)、アメリカ(16位)、カナダ(17位)の6か国が参戦するパシフィック・ネーションズカップ(PNC)が、北米を中心に7月18日から8月3日まで開催される。いずれも今秋の第8回ラグビーワールドカップ出場国で、選手のセレクションを兼ねた大事なテストマッチとなる。
エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ率いる日本代表は、日本時間19日午前にアメリカのサンノゼ(アバイアスタジアム)でカナダ代表と第1戦をおこなう予定で、その試合登録メンバーが日本ラグビーフットボール協会から発表された。
「昨年11月以来のハードなテストマッチとなるので、ワールドカップへ向けてさらなるレベルアップを期待できる試合。選手選考に関しては、フィットしていて準備万端な選手を選出した。PNCはもちろん全試合勝利を収めたいが、それと同時にワールドカップへ向けた試合でもあるので、出場機会を得た選手たちはワールドカップに選ばれるよう最大限の努力をしてほしい」と指揮官。
首の手術と長いリハビリを経て復活したHO堀江翔太が先発出場することになり、春シーズンはスーパーラグビーにチャレンジしていたCTB松島幸太朗もスターティングメンバーに名を連ねた。
堀江は「自分にとっては久しぶりの試合となるので、とても楽しみ。手術した首はトップリーグのプレーオフファイナルよりだいぶ良くなっている」と自信をのぞかせる。松島は「日本代表として今年最初の試合となるが、スーパーラグビーのワラターズで勝ちにこだわることを体感してきたので、試合で存分に気持ちを出して行きたい。メンタル面も強くなったと思うので、試合でも平常心を保って自分のペースで頑張りたい」と意気込みを語った。
ベンチには、メルボルン・レベルズの一員としてスーパーラグビーデビューを果たしたPR稲垣啓太も入り、ストーマーズ戦で通用したスクラムで成長をアピールしたい。また、3年間継続居住の条件を満たして日本代表入りの資格を得たCTBティム・ベネットもリザーブメンバーに選ばれ、出場すれば念願の初キャップとなる。オーストラリア出身の24歳は、「この数か月みんなとずっと一緒に練習してきたので、試合メンバーに選ばれて興奮している。日本代表として初キャップを得るチャンスなので、とてもうれしいし、チームに貢献したい。家族も自分のことを誇り高く思ってくれているし、家族やファンのためにもベストを尽くして戦いたい」と決意表明した。
ゲームキャプテンを務めるFB五郎丸歩は、「いつでも出場する23人がベストメンバーという誇りと責任を持って、準備することが大切。6月にはハードなトレーニングを積み、PNCに臨めることが非常に楽しみ。ワールドカップに向けたセレクションにはなるが、選手一丸となり一戦一戦戦っていきたい」とコメントした。
1.平島久照(神戸製鋼) 2.堀江翔太(パナソニック) 3.山下裕史(神戸製鋼) 4.大野均(東芝) 5.トンプソン ルーク(近鉄) 6.アイブス ジャスティン(キヤノン) 7.マイケル・ブロードハースト(リコー) 8.ヘイデン・ホップグッド(―) 9.日和佐篤(サントリー) 10.立川理道(クボタ) 11.福岡堅樹(筑波大4年) 12.田村優(NEC) 13.松島幸太朗(サントリー) 14.藤田慶和(早稲田大4年) 15.五郎丸歩(ヤマハ発動機)
〔リザーブ〕
16.稲垣啓太(パナソニック) 17.木津武士(神戸製鋼) 18.垣永真之介(サントリー) 19.宇佐美和彦(キヤノン) 20.村田毅(NEC) 21.内田啓介(パナソニック) 22.廣瀬俊朗(東芝) 23.ティム・ベネット(キヤノン)