徹夜で並んで決勝のチケットを手にしたハリケーンズのファン（Photo: Getty Images）
あす7月4日、スーパーラグビーの新チャンピオンが誕生する。日本代表（パナソニック）のSH田中史朗が所属するハイランダーズと、今季レギュラーシーズンを圧倒的強さで1位通過したハリケーンズが決勝で激突する。ハイランダーズは1999年に、ハリケーンズは2006年にファイナルの舞台に立ったが、栄冠を手にしたことはない。20年のスーパーラグビー史で、どちらが勝っても初優勝となる。
9年ぶりのニュージーランド勢同士の決勝。34,500人収容のウエストパック・スタジアム（ウェリントン）には仮設スタンドが用意され、36,000席となった。現地メディアの『TVNZ』によると、スタジアムで観戦しようと、最初にオンラインで発売された29,000枚のチケットは1分も経たずに完売になったという。残りのチケット販売では徹夜で並んだファンを含めて大勢の人が列をなし、1,500NZドル（約12万円）で転売するダフ屋も現れた。
両チームとも先発は準決勝のメンバーから変更なし。
怪我が心配されたハリケーンズのFLアーディー・サヴェアとWTBネヘ・ミルナースカッダーもスタメンに名を連ねた。しかし、ひざを痛めているFLサヴェアに最終的なゴーサインが出なければ、今年デビューを果たしたカラム・ギビンズが7番を着ることになりそうだ。ハムストリングに不安を抱えるWTBコーリー・ジェーンは決勝に間に合わなかった。
ハイランダーズのSH田中史朗はベンチ入りし、日本人初のスーパーラグビー決勝出場に備える。ハリケーンズからハイランダーズに移籍してきたSO/FBマーティー・バンクスは脳震とうの問題がなくなり、リザーブに入った。
ハリケーンズのオールブラックス4人、CTBコンラッド・スミス主将、CTBマア・ノヌー、LOジェレミー・スラッシュ、PRベン・フランクスと、ハイランダーズの闘将、NO8ナッシー・マヌーは、今季限りで退団してヨーロッパのクラブに移籍することが決まっており、あすの決勝が現チームでのラストゲームとなる。