ニュージーランドのダニーデン(フォーサイスバー・スタジアム)で20日、スーパーラグビーのプレーオフ1回戦がおこなわれ、レギュラーシーズンを4位で通過したホームチームのハイランダーズが同5位のチーフスを24-14で下し、準決勝進出を決めた。
チーフスの今季新人賞に輝いた日本代表主将(東芝)のリーチ マイケルは、前半途中から出場し、スーパーラグビーのプレーオフでプレーした初めての日本人選手となった。ハイランダーズ3年目のSH田中史朗(日本代表/パナソニック)はベンチ入りしたものの、出番はなかった。
試合は、3-3で迎えた前半23分、ハイランダーズが自陣でのスクラムから得点する。ランで仕掛けたSHアーロン・スミスがWTBワイサケ・ナホロと2人でつないで右サイドを攻め上がり、最後はナホロがフィニッシュしてリードを奪った。
一方のチーフスは28分、PGで2点差にすると、LOマット・スモンズに代わって早くもリーチを投入。NO8のポジションに入ったリーチは、何度も力強いボールキャリーでチームを活気づけ、無尽蔵のスタミナでフィールド中を動き回り、接点でも激しくファイトした。
チーフスは前半終了前に3本目のPG決め、8-9、アウェイチームが1点リードで前半を折り返した。
しかしハイランダーズは後半早々、WTBナホロの中央突破で流れを引き戻した。そして42分(後半2分)、ゴール前でスクラムのチャンスとなる。ボールを受けたSHスミスがショートサイドに切り込んだあと、WTBナホロにつないで逆転トライ。リーチが必死に止めようとしたが、オールブラックス入りが有力視されるフィジー出身の14番が振り切った。ゴール成功で15-9となる。
その後、ハイランダーズがPGを決め、9点差。
2年ぶり3回目の優勝をめざしたチーフスは食らいつき、59分にLOブロディー・レタリックがインゴールに突っ込んで18-14としたが、ハイランダーズは再びPGで差を広げ、7点差でラスト10分間の戦いに突入した。
同点に追いつきたいチーフスは何度か敵陣22メートルラインに迫ったが、ハイランダーズのディフェンスは堅かった。そして試合終了前、ハイランダーズのFWがブレイクダウンでPGチャンスをもぎとり、SOリマ・ソポアンガがきっちり決め、熱闘に決着がついた。
過去一度もタイトルを手にしたことがないハイランダーズは、13年ぶりの準決勝進出となる。
ハイランダーズSH田中史朗の戦いは続くが、チーフスFWリーチ マイケルの今シーズンは終了。リーチは3月14日のストーマーズ戦でスーパーラグビーデビューを果たして以来、ほとんどの試合で8番を任され、計13試合(プレーオフの途中出場以外はすべて先発)で奮闘した。