ラグビーリパブリック

日野自動車、逆転で横河武蔵野を下す。

2015.06.13

後半に入ると日野が接点で圧倒。横河ゴール前へ迫る。(撮影/見明亨徳)

 9月に開幕する社会人下部リーグはすでに毎週、春季オープン戦をおこない、チーム力アップを目指している。6月13日にはトップイーストの日野自動車レッドドルフィンズと横河武蔵野アトラスターズが都内の日野自動車グラウンドで対戦し、日野が33-29で勝った。試合終了間際にラインアウトからの攻撃で横河が逆転したものの、ラストプレーで日野がトライを取りきり再逆転。クロスゲームだった。

 試合開始直後は日野がペースをつかんだ。前半7分、ラインアウトから展開。先制トライを挙げた(7-0)。
 しかし15分以後は横河がキックを多用して日野陣内へ入る。16分にラインアウトを得ると、モールで押し込みトライ。ゴールも決め7-7の同点とする。さらに横河は前半23分、34分にWTB西真が連続トライを奪って逆転し、19-7とリードして前半を終えた。

 日野は後半に入って盛り返した。
「接点で勝っていたのでそこを意識させた」(細谷直監督)と言う通り、近場で横河を圧倒。7分に横河ゴール前に迫るとFWにこだわった。LO木村勇太がトライラインを越えた。さらにリスタートのボールをつなぐ。後半から入ったNO8李勇昇が同点のトライを中央に決めてゴールも成功。21-19と逆転に成功した。
 その後、日野は1T1Gを加える。横河も1トライを返す。28-24で終盤へ入った。

 38分だった。横河は日野ゴール前で得たラインアウトからラックを作り、連続攻撃で右へ。インゴールの隅へトライし、29-28と3度目の逆転劇を果たした。しかし終了寸前、日野がしつように攻める。横河の反則を誘うと一気に攻め込んだ。トライ! 逆転で試合を終えた(33-29)。
 日野はこの春、トップイーストと4試合を戦って2勝2敗。横河は日本IBM、釜石シーウェイブスらライバルとの対戦時に続き、またしても逆転負けを喫した。
 横河・佐藤幸士監督は「前半の半ばから継続してトライを取れる形ができていたが、後半はタックルが甘くなってしまい相手のリズムに乗せてしまった」と話した。課題は明らかだ。日野の細谷監督も「きょうは主力を休ませた。そのチームで勝てたことはよかったが、後半に逆転された時は中だるみが出ていた」と反省する。

 この試合には、アジアチャンピオンシップで韓国代表として参加した選手たちが両チームで出場した。横河LO延権裕は前半だけだったが時おりボールを持ち、体力を活かした突破を見せた。一方、日野のNO8李は後半から入ると切れのいいランを見せた。逆転につながるトライを奪うなど、レギュラー入りへアピールをした。

(文/見明亨徳)

韓国代表、日野・李(左)と横河・延。延が高麗大で先輩になる。
(撮影/見明亨徳)
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