多くの主力を欠いていた大学選手権6連覇中の帝京大(関東大学対抗戦A・昨季1位)は一時、苦戦。しかし最後は、流経大(関東大学リーグ戦1部・昨季1位)を67-12と大差で制した(東京・帝京大グラウンド)。対抗戦とリーグ戦の上位計6チームによる春季大会Aグループでの戦績を、2勝0敗の勝点12とした(敗れた流経大は1勝2敗の勝点8)。
試合開始13分で17-0とリードを奪った帝京大に対し、前半17分、流経大がスコアを奪う。敵陣の中盤で左右に散らすなか、CTBテアウパ・シオネが右中間で守備網を切り裂きトライを決めた(17-7)。28分にもSO東郷太朗丸のキックパスを皮切りに帝京大守備網が乱れ、CTBテアウパが左タッチライン際を切り裂いた(24-12)。
ハーフタイム明けは流経大が敵陣で球を持ち続けたが、追加点は奪えず。逆に帝京大は後半13分以降、1対1での優位性を活かして5度もインゴールを陥れた。
昨季の全国高校ラグビー大会で準優勝した奈良・御所実高出身のWTB竹山晃暉はこの日、前半20、33分と、合計2トライを挙げた。一方、新人留学生のNO8ブロディ・マクカランは、先発出場も負傷のため前半14分で退いた。
HO坂手淳史主将やCTB森谷圭介ら前年度以前からのレギュラーを怪我などで欠いたなか、勝った岩出雅之監督は「(出場選手にとって)すごくチャンスやった。活かさんと」と述懐。ハーフタイムには語気を強めて指示を出したようだ。「きょうはゲームの流れを動かす人間がいなかった。状況や相手の特徴が読めていなかったから、もたついたよね」と続けた。24日は東海大(リーグ戦1部・昨季2位)とぶつかる(帝京大グラウンド)。
一方、敗れた内山達二監督は「これはイケるなというところもあったけど、フィジカル、リアクションの違いが大きかったかな。戦えると思っていたけど…」とつぶやいた。31日、茨城・たつのこフィールドで法大(リーグ戦1部・昨季3位)と対戦する。