ラグビーリパブリック

ジョーンズHC「力を証明する場を与えたい」 香港戦で村田毅が初先発

2015.04.30

HC

会見で笑顔を見せる日本代表のエディー・ジョーンズHC(撮影:松本かおり)

 ベストの23人を選んだ。
 きっぱりとそう言った指揮官は、その後、3人の選手の名を挙げて選考理由を口にした。
「山田(章仁/WTB)は練習のために呼び戻したが、彼の力をあらためて試合で見てみたい思った。松井(千士/WTB)は、もう一度どれだけやれるか見たい。ワールドカップのメンバーに残る可能性を秘めている。村田(毅/FL)はこの機会を与えられる努力をしてきた」
 4月30日、アジアラグビーチャンピオンシップ2015の日本代表にとっての第2戦、リポビタンDジャパンシリーズ 対香港代表戦の出場予定メンバーが発表された。記者会見に臨んだエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(以下HC)は、「一つひとつの試合を単独では考えていない」と話し、チーム力を高めている途中にあることと、ワールドカップメンバーに入るための選手たちの争い、選手選考が各ポジションで続いていることを伝えた。

「香港は何がなんでもゲームをスローにすることをやってくるだろう。でも、私たちもやりたいことがいくつもある。そういうこともワールドカップへの準備となる」と言ったジョーンズHCは、それでも「(香港用に)特別にやることはない」と続けた。セットプレーを安定させるとか、はやく、低いプレーをたくさん、精度高くやるとか、ジャパン・ウェイを追求することに変わりはない。しかし、この時期に重要なことのひとつにセレクションがある。
「WTBはいま6人いますが、(ワールドカップでの)枠は3つでしょう。フロントローは9人いますが、その全員にプレー時間、アピールする機会を与えています」
 競争が繰り広げられている。

 その中で、ジョーンズ指揮官が高く評価したのがFL村田毅だ。熱き7番の起用については「フィジカル面で強い。ラインアウトのジャンピングスキルも高い」と話し、取り組む姿勢についても「力を証明する場を与えたい」と称賛した。
 韓国戦では後半35分からの出場と、ピッチに立った時間は短かった。やっと巡ってきた初キャップの栄誉にも、本人は、「キャップ獲得というよりは、ようやく皆と同じスタートラインに立てたという感じ」と落ち着いていた。ジョーンズHCは、その秘めた闘志に期待を寄せている。

 チームの進化と、個々の強い意志を見たい指揮官は、韓国戦からの2週間について、「イングランド視察等もあり時差に苦しんでいる者もいますが、タフなトレーニングをやってきた。完璧ではないかもしれないが、いい試合をやってくれるはず」と語った。今季初のホームでの試合。選手たちはボスとファンの期待に答えられるだろうか。

1 三上正貴
2 木津武士
3 畠山健介(C)
4 トンプソン ルーク
5 伊藤鐘史
6 アイブス ジャスティン
7 村田毅
8 ホラニ龍コリニアシ
9 日和佐篤
10 立川理道
11 山田章仁
12 田村優
13 カーン・ヘスケス
14 松井千士
15 五郎丸歩

16 長江有祐
17 有田隆平
18 垣永真之介
19 宇佐美和彦
20 ヘイデン・ホップグッド
21 内田啓介
22 廣瀬俊朗
23 藤田慶和